吉川市と岩手県一関市室根町との友好都市提携

平成9年(1997年)4月、吉川市と当時の岩手県室根村(現、岩手県一関市室根町)は、友好都市提携を締結しました。その後、平成17年(2005年)9月に一関市と室根村を含む1市4町2村が合併し、新たな一関市となり、友好都市提携は一関市が引き継いでいます。

また、友好都市提携と同時に、吉川市と一関市は「災害相互応援協定」を結んでいます。これは、大規模な災害が発生し、被災市だけでは十分な応急措置が実施できないとき、相互に救援協力し、応急対策および復旧対策を円滑に遂行するために結んでいるものです。

一関市室根町との交流

一関市マップ室根町は、岩手県の最南部にある一関市の東端に位置し、東は宮城県気仙沼市に隣接しています。室根町へは、JR東北新幹線の一関駅から車で約50分、気仙沼市から車で20分ほどです。豊かな自然環境と優れた伝統文化の継承、歴史と農林業を基盤とした営みが形づくった農村景観、生き生きとした多彩な住民活動など、個性的で幅広い農村アメニティが形成されています。

吉川市と室根町との間では、市民まつりやなまずの里マラソンなどを通じて、多くの交流が生まれています。

なかでも、平成9年(1997年)10月に設立された市民団体「吉川・室根交流協会」は、室根町との交流の担い手として、他の市民団体などと連携しながら、小学生の夏休み相互訪問など、室根町との市民間交流を継続して行っています。

室根村との友好提携記念碑の写真

室根山

一関市室根町のシンボルである室根山は、独立峰で標高約895メートル。

岩手県の県立自然公園と環境庁のふるさと自然公園国民休養地に指定されており、内陸と三陸沿岸を結ぶ観光ルートの拠点として位置づけられ、天文台「きらら」、ふるさと自然公園センター、望洋平キャンプ場、スカイスポーツの発着所があります。

室根山のツツジの様子(6月頃)山頂一帯に群生開花する「つつじ」の群落と広い展望が最大の魅力で、自然観察、レクリエーションでにぎわい、眼下には太平洋気仙沼湾、西に栗駒山、北に岩手山が一望でき、また、夜には街の明かりと漁り火が迫り、訪れた人に大きな感動を与えています。

室根山の8合目にある室根神社は、養老2年(712年)に、和歌山県の紀州熊野大社から分霊を迎えたのが起源と言われ、以来、室根山周辺の鎮守として崇められています。室神社勧請の年に由来し、旧暦閏年の秋3日間には、「室根神社特別大祭」が盛大室根山の写真に開催されます。

 

産業

ゆとりややすらぎを求める都市生活者のニーズなど、農山村の価値に対する認識が深まる中で、一関市室根地区は地域資源を活用した産業振興の活性化を図っています。

特に、野菜、花き、りんご等の園芸作物の導入、和牛繁殖等の畜産の拡大など立地条件を生かした「高収益複合経営」の確立を目指しています。室根山の写真

また、地場産業のブロイラー加工をはじめ、現在では、特産のりんご、梅を活用したワイン「むろねーじゅ」や石材事業における特産の「室根石」の加工販売をも手がけ、地域の活性に力を入れています。

このほか、住民グループによる農産物の加工、販売も年々盛んになっています。