郷土資料館の展示品
郷土資料館の展示物
昔のくらし
箱膳(はこぜん)
一人用のお膳。食事の時には、ふたを裏返して箱の上に置く。食事のあとは食器を箱の中にしまう。
長火鉢(ながひばち)
火のついた炭を入れて使う暖房器具(だんぼうきぐ)。鉄びんでお湯をわかしたり、鍋(なべ)を置いて簡単な調理もおこなった。
火のし(ひのし)
今のアイロンのようなもの。中に炭火(すみび)を入れて熱くし、容器の重みと熱で布のシワを伸ばす。
火ごて(ひごて)
布のシワを伸ばしたり、折り目をつけたりする道具。先端(せんたん)を火鉢に差し込んで熱くして使う。
羽釜(はがま)
ご飯を炊(た)く道具。昔はかまどでたきぎを燃やしてご飯を炊いていた。羽釜は、かまどにすっぽりはまるので、下からの熱を逃さない。
風呂(ふろ)
この形のお風呂は、関東を中心に広まった家庭用のもの。てっぽう風呂と呼ばれている。風呂桶(ふろおけ)の下の風呂釜(ふろがま)でたきぎを燃やして、お湯をわかした。
たらい・洗濯板(せんたくいた)
たらいに水を入れ、洗濯物をひたしてから洗濯板の上に置き、石鹸(せっけん)をこすりつけて洗う。たらいは洗濯以外に、野菜の冷却や子供の水浴びにも使われた。
がん灯(がんどう)
手持ちの照明器具。懐中電灯(かいちゅうでんとう)のような役割をする。中に立てたろうそくが、どの方向に向けても水平を保つ仕組みになっている。
薬研(やげん)
薬を作る道具。舟形の器に材料を入れて、握り手の付いた円盤状(えんばんじょう)の道具を前後に動かし、材料をすりつぶす。
湯たんぽ(ゆたんぽ)
中にお湯を入れて使う暖房器具(だんぼうきぐ)。寝る前に足元に湯たんぽを入れておくと、布団(ふとん)が温まった。
ポット
お湯を冷めないように入れておく容器。魔法瓶(まほうびん)とも言う。
すり鉢とすり棒(すりばちとすりぼう)
食べ物をすり潰す道具。ゴマや豆腐(とうふ)をすりつぶしたり、とろろ汁を作ったりする。
箪笥(たんす)
衣類を入れるもの。引き出しや扉(とびら)がついており、その中に衣類を入れる。
踏み台(ふみだい)
高いところの物を取る道具。階段状になっていて、上にのぼる。
ラジオ
日本でラジオ放送が始まったのは1925年(大正14年)。テレビがなかった時代、いち早くニュースを知ることができ、ラジオドラマや音楽は人気があった。
蓄音機(ちくおんき)
レコードに録音されている音楽を聴く機械。ゼンマイを巻くとレコードが回る。針がレコードの溝(みぞ)を通る時の細かい振動(しんどう)で音が出る。
扇風機(せんぷうき)
電気で風を起こす機械。現在の扇風機とは違い、全体が金属でできているため、大変重い。
トランク
旅行に行くときに、着替えなどの荷物を入れて持ち運ぶ鞄(かばん)。
飯籠(めしかご)
炊きあがったご飯を入れる夏用の籠。夏場は、熱いご飯をおひつに入れると、なかなか冷めなくて傷(いた)んでしまうので、風通しの良い籠に入れて保存した。
こたつ
中に火のついた炭を入れ、上から布団(ふとん)をかけて手足を温めた。
足踏みミシン(あしぶみミシン)
昔は服の値段が高く、種類も少なかったので、お母さんが家族の服を手作りしていた。ふみ板を踏むと、針が上下して、布を縫(ぬ)える仕組み。
水のめぐみ
生けす籠(いけすかご)
つかまえたフナやコイなどの川魚を入れて、水中で生かしておくための籠。
鯉桶(こいおけ)
川や用水路でつまえた鯉を生きたまま傷がつかないように入れておく桶。
ガラス筌(がらすうけ)
魚をとるために、川や用水路に沈めておく仕掛け。いったん中に入った魚が外に出られない仕組みになっている。
網(あみ)
中川や江戸川などの大きな川で魚をとる時に使った。
魚籠(びく)
川や用水路でつかまえた魚を入れる籠。
米づくり
稲作で使われる道具を展示しています。昔は牛や馬を農耕に使っていました。
鋤簾(じょれん)
用水路にたまった泥(どろ)をすくい、水が流れるようにするために使った。
苗かご(なえかご)
田植えの時に田んぼに苗を運ぶ籠。天秤棒(てんびんぼう)につりさげて、担(かつ)ぎました。
手押し(ておし)
苗代の表面を平らにする道具。
うつり桶(うつりおけ)
手綱(たづな)を二人で持って、桶に用水を汲(く)み、水田へ水を入れた。
岡持ち(おかもち)
田植えや稲刈りなどの時に、農作業をする大勢の人の握り飯(にぎりめし)を運ぶのに使った。
打ち杓(うちしゃく)
水や下肥(しもごえ)を田や畑にまく時に使った。
牛鞍(うしぐら)
馬鍬(まんが)や犂(からすき)を牛に引かせるためにつけた鞍。
足踏脱穀機(あしぶみだっこくき)
ふみ板を足で踏むとドラムが回転する仕組み。回転するドラムに稲穂(いなほ)をあてると籾(もみ)が落ちる。「ガーゴン、ガーゴン」という音がすることから「ガーゴン」とも呼ばれた。
唐臼(からうす)
土唐臼(どがらす)・土摺臼(どずるす)と呼ぶこともある。籾から籾殻(もみがら)を取り除き、玄米にするすり臼。
臼と杵(うすときね)
餅(もち)をつく子ども用の臼と杵。
石臼(いしうす)
小麦や米、大豆やそばをひいて粉にする道具。
藁工品(わらこうひん)
稲わらで縄(なわ)や薦(こも)が作られていました。その道具を展示しています。
桟俵編み台(さんだわらあみだい)
俵(たわら)のふたと底の部分(桟俵)を編む台。
お櫃入れ(おひついれ)
冬場、おひつを入れて、ご飯が冷めないように保温する容器。藁(わら)で作られている。
縄ない機(なわないき)
縄をつくる機械。ふみ板を踏(ふ)み、回転させながら藁(わら)をより、縄(なわ)を作る。縄の太さは歯車によって調整した。
縄こすり(なわこすり)
撚(よ)った縄の仕上げに使用する。両端(りょうはし)の柱に取り付け回転させてケバを取る。
縄撚りかけ機(なわよりかけき)
しょうゆ縄(なわ)の仕上げに撚(よ)りをかける用具。
藁繰機(わらくりき)
藁製品(わらせいひん)を作るさいに、藁(わら)をやわらかくして、加工しやすいようにする機械。
藁切り機(わらきりき)
牛や馬などにエサとして与えるために、稲藁(いなわら)を細かく切る道具。