契約の取り消しについて

消費者契約法による取り消し

対象

消費者と事業者との間の契約(雇用契約は除く)が対象で、販売方法は問わない

取り消しの要件

 事業者の不適切な行為により誤認や困惑をして結んだ契約を取り消すことができます。不適切な行為としては下記の5つが該当します。

  1. 不実告知(嘘の説明をする)
  2. 断定的判断(将来どうなるか分からないことについて、断定した説明をする)
  3. 故意の不告知(不利な内容をわざと説明しない)
  4. 不退去(帰ってほしいといっても帰ってくれない)
  5. 監禁(帰りたいといっても帰らせてくれない)

 ※ただし、不実告知、断定的判断、故意の不告知は、契約上重要な事項について行われた場合が対象で、何らかの嘘などがあったからといって必ず取り消しできるとは限りません。

 

取り消しできる期間

誤認に気づいた時、または困惑状態(不退去・監禁)から脱した時から6ヵ月間、契約してから5年以内

 

特定商取引法による取り消し

対象

訪問販売(キャッチセールス、アポイントメントセールス、SF商法を含む)、電話勧誘販売、連鎖販売取引(マルチ商法)、特定継続的役務提供(エステ、外国語教室、家庭教師派遣、学習塾、パソコン教室、結婚相手紹介サービス)、業務提供誘引販売(内職、モニター商法)で、店舗販売や通信販売などは対象外

 

取り消し要件

事業者の不実告知(嘘の説明をすること)、または故意の不告知(不利な内容をわざと説明しないこと)により、誤認して結んだ契約を取り消すことができます。

 

※消費者契約法の不実告知等の要件を満たさないケースを救済するために、平成16年11月の特定商取引法の改正時に特定商取引法にも契約取り消しの規定が設けられました。

 

※特定商取引法では消費者契約法では取り消すことができない「契約を結ぶ動機となる事項」に係る不実告知も取り消しの対象となり、また、どのような事項について不実告知や故意不告知があった場合に取り消しができるかが具体的に示されました。形式上は事業者間の契約となるため消費者契約法では取り消しが難しいとされていた連鎖販売取引(マルチ商法および業務提供誘引販売(内職・モニター商法)の契約も取り消しの対象となりました。一方不退去や監禁により困惑して契約した場合の取り消しは規定されていません。

 

取り消しできる期間

誤認に気づいた時から6ヵ月間、契約してから5年以内

 

割賦販売法による取り消し

平成21年12月1日より、改正割賦販売法が施行され、消費者は販売契約とともに個別クレジット契約も取り消す規定が設けられました。

 

対象

訪問販売(キャッチセールス、アポイントメントセールス、SF商法を含む)、電話勧誘販売、連鎖販売取引(マルチ商法)、特定継続的役務提供(エステ、外国教室、家庭教師派遣、学習塾、パソコン教室、結婚相手紹介サービス)、業務提供誘引販売(内職・モニター商法など)で結んだ販売契約・役務提供契約と個別クレジット契約(店舗販売や通信販売などは対象外)

 

取り消し要件

事業者が販売契約と個別クレジット契約の勧誘を行うとき、次の事項について事業者の不実告知(嘘の説明すること)、または故意の不告知(不利な内容をわざと説明しないこと)により、消費者が誤認して結んだ販売契約を取り消す場合、購入者は販売契約とともに個別クレジット契約も取り消しすることができます。

 

(告知事項)

  • 支払総額・支払回数等の個別クレジット契約の内容
  • 商品の品質・性能の販売契約に関する重要事項等
  • 契約解除に関する事項
  • 個別クレジット契約や販売契約を結ぶ動機となる事項

 ※特定商取引法による取り消しと同様、不退去や監禁により困惑して契約した場合の取り消しは規定されていません。

 

取り消し期間

誤認に気づいた時から6ヵ月間、契約してから5年以内

 

取り消しの効果

取消の効果は次のとおりです。

  1. 個別クレジット業者は、立替金相当額を消費者に請求できません。
  2. 個別クレジット業者が販売業者に支払った立替金は、販売業者が個別クレジット業者に対して返還する義務を負います。
  3. 購入者が個別クレジット業者に支払った既払金については、個別クレジット業者に返還を請求できます。
 取り消しの方法

販売業者とクレジット業者の両方に、内容証明郵便で通知するとよいでしょう。