環境のこと、ごみと資源のこと、一緒に考えてみませんか

令和3年7月、小学3年生から6年生までの児童とその保護者の方を対象に「リサイクルについて学ぼう!夏休み3R学習教室」を開催しました。環境問題としてのごみと資源のことや、吉川市環境センターの仕事や役割について、施設見学などを通して学ぶことができました。

このページでは、当日の内容の一部をご紹介します。

みなさんも、学習教室に参加したつもりになって、ごみと資源のことや環境センターの仕事や役割について、身近に感じてもらえたらうれしいです!

リサイクルについて学ぼう!夏休み3R学習教室 資料

環境センターってどんなところ?

環境センターは、市内の家庭から出された燃えないごみ(不燃ごみ)と粗大ごみを処理する施設です。

環境センター外観

さて、突然ですが、何枚かの写真を見ていただきましょう。

環境センターに集められたごみ(自転車) 環境センターに集められたごみ 環境センターに集められたごみ(かん) 環境センターに集められたごみ(びん) 環境センターに集められたごみ(ペットボトル)

 

これらは、環境センターに集められたごみの一部です。

こんなにもたくさんのごみが日々運び込まれ、種類ごとに分けられるなど、リサイクルに向けて処理されています。

ごみは、なぜ減らさなければならないの?

「ごみを減らそう」という言葉はよく耳にしますが、いったいなぜごみを減らさなければならないのでしょうか。理由は様々あり、ひとつではありません。

学習教室では、いくつかの例をとおしてごみを減らさなければいけない理由を学びました。

地球温暖化をくいとめよう

多くのごみは燃やすことで処理されています。ごみを燃やせば燃やすほどに二酸化炭素が排出され、地球温暖化が進む原因の一つとなってしまいます。

地球温暖化が進むと、地球の気温が上がり、南極や北極の氷が溶けだすことによって海水面が上昇します。すると、小さな島はだんだんと海に飲み込まれてしまうのです。

その他にも、雨が降らない地域が出てきて農作物が育たなくなってしまったり、台風や洪水などの自然災害が増えるなど、地球上のあらゆるところで様々な問題を引き起こす可能性があります。

避けては通れない、最終処分場の話

ごみを燃やしたり、小さく砕いたりしても、きれいに消えてなくなるわけではありません。ごみを処理して残った灰やくずは「最終処分場」という専用の広場に埋立を行っています。

ごみがどんどん増えてしまえば、最終処分場として使うために多くの土地を必要とします。他の施設に使えていたはずの土地や、自然を残せていたはずの土地も、ごみの最終処分のために使わなければならなくなってしまうかもしれないのです。

資源って、なに?

資源とは、簡単に言うと「ものづくりのもとになるもの」です。石油、鉄、ガス、水など、自然からとれるものも多くあります。

たとえば、私たちの暮らしに欠かせないプラスチックは、石油という資源を加工して作られています。石油は「化石燃料」と呼ばれ、大昔の生き物の死骸などが長い時間をかけて変化してできたものだと考えられています。このように、大きな自然の力で作られた資源を、今の人間の技術力で作りだすことはとても難しいことです。

つまり、資源とは限りがあるものなのです。どんどん物を新しく作ってはごみにして、使いつくしてしまえば、もちろん資源は底をついてしまいます。今あたりまえに身の回りにあるものが「資源不足で作れません」という未来が来ないように、資源は大切にしなければいけませんね。

3Rをつかって、ごみを減らそう!

3Rとは、ごみを減らすためのキーワードです。

循環型社会と3R

「リデュース(Reduce)」は、ごみとなるものを減らすことです

ごはんを残さず食べる、マイボトルやマイはしを使うなど、身近なことから簡単に取り組むことができます。

小さなことだと思われるかもしれませんが、ごみとなるものを減らすことが最も大切なことだと言われています。

「リユース(Reuse)」は、繰り返し使うことです

まだ使えるけれども不要になったものを必要としている人に譲ったり、シャンプーやハンドソープの詰め替え用を使ったりすることも立派なリユースです。

身近なところから取り組んでみましょう。

「リサイクル(Recycle)」は、資源としてもう一度作りかえることです

家庭から出されるごみの中には、かん、びん、紙、ペットボトルなど、分別して正しい収集日に出すと資源としてリサイクルされるものもあります。

たとえば、紙はまた新たな紙に生まれ変わりますし、ペットボトルは卵パックや文房具を作る原料になります。正しく分別をすることで、ごみから資源を取り出すことができ、ごみを減らすことができるのです。

環境センターの仕事とリサイクル

環境センターは、リサイクルのための仕事もしています。

家庭からごみ集積所に出されたごみの一部は環境センターに集められ、なるべく多くの資源にできるよう、工夫されているのです。

写真で見てみよう!環境センターの仕事

集められたごみは、「ストックヤード」と呼ばれる場所にいったん集められます。
写真はストックヤードに積まれた「かん」と、かんを運ぼうとしている車です。
このときはまだ、かんはビニール袋に入っているものと入っていないものが混ざって山積みになっています。
また、アルミ缶とスチール缶の2種類も分けられていません。

ストックヤードかんとかんを運ぶ車

その後、機械と人の手によって、かんに混ざっているビニール袋などを取り除きます。
かん以外のものがたくさん入っていると、取り除く係の人はとても大変です。
作業量を減らすためにも、分別がしっかりされているのはありがたいことです。
異物を取り除かれたかんは、中央のベルトコンベアで建物の上の方に運ばれます。
近くで見ると、たくさんのかんが山積みです。

かんと異物を選別しているところ山積みのかん

建物の上の方には、アルミかんとスチールかんに分けるための大きな機械があります。
ベルトコンベアで運ばれたかんは、機械にかけられて素材ごとに分けられるのです。

環境センターの大きな機械

分けられたかんは、上からトラックの荷台に乗せられ、業者さんに引き取られるまで決まった場所で保管されます。

選別されたあとのかんを運ぶトラック

びんは、なんと、人の手で色ごとに分けられています。
この時、ふたやラベルがついているものは手作業で外しています。
とても大変な仕事です。
きちんと分別し、ふたやラベルは外してごみに出すことに、ぜひご協力をお願いします。

びんを選別している様子

手で選別されたびんはベルトコンベアに乗って運ばれて行きます。

びんが運ばれている様子

 

運ばれたびんは、このように上から落とされ、びんの色ごとに分けられた状態で積まれます。
リサイクル業者に引き取られるまで保管されます。

このほかにも、家電を分解して銅線や基盤、金属などを取り出して資源化したり、粗大ごみを処理しやすい大きさに小さくしたり、環境センターの仕事はたくさんの種類があります。

多くの人の手と時間をかけて、リサイクルに取り組んでいるのです。

質問にお答えいたします!

当日のアンケートでは、たくさんの感想と質問をいただきました。書いてくださった方、ありがとうございました。

いくつかの質問にお答えしたいと思います。

缶詰のふたは、何ごみ?

プルタブを起こして開けるタイプの缶詰は、ふたも同じ素材でできていますから、かんの日にかん部分と一緒に出してください。

最近はふたがアルミ素材でできているものもあるようです。その場合、ふた部分は燃えないごみです。

ちなみに、ジャムなどのびんのふたは、液漏れしないようにゴムがついていることから、燃えないごみです。かんに混ぜないように気を付けましょう!

ここ(環境センター)以外に、吉川市のごみ処理場はあるの?

環境センターは、市内の家庭から出された燃えないごみ(不燃ごみ)と粗大ごみを処理する施設ですが、燃やすごみは処理できません。吉川市の家庭から出た燃やすごみは越谷市内にある「東埼玉資源環境組合(通称リユース)」で焼却処分しています。

市内にあるごみ処理施設は、環境センターだけです。

透明なびんは、いくらで売れるの?びんは、何にリサイクルされるの?

そのときによって値段は変わりますが、令和2年度は1トンあたり220円で売却しています。

びんは、またびんに生まれ変わったり、歩道用のタイルや道路のアスファルトの一部にリサイクルされています。

ペットボトルが資源となり、たまごパックに生まれ変わっていると知りました。では、たまごパックは何になっているの?

吉川市ではプラスチックごみの分別収集とリサイクルはまだ行っていませんから、たまごパックは燃やすごみに分別されます。

しかし、市の燃やすごみを焼却しているリユース第一工場では、ごみを燃やすときの蒸気を利用して電気を発電しています。発電された電気はリユースの建物や近くの公共施設で使われていて、少しでもごみを有効利用する工夫がされています。

ちなみに、ペットボトルは1993年ごろ、技術の発達によってリサイクルができるようになりました。それまでは燃やすごみとして焼却していました。何を資源にできるかは、時代や技術によって変わるのですね。

小さな工夫が、まちや環境を守っていく

いかがでしたか。3Rや資源のこと、環境センターの仕事とリサイクルについて、身近に感じてもらえたでしょうか。

少しの工夫でも、みんなで行えば大きな変化につながります。できることから取り組んで、ごみを減らしていきましょう。そして、より良い環境を次の世代に引き継げるよう、みんなでまちを守っていきましょう。

見学をする参加者台貫の上に乗ってみた様子

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