体内時計の話

12月に入りました。期末テストも終わり、クリスマスを控えて少しホッとできる時期を迎えました。
もっとも、受験生はのんびりしているわけにはいかないでしょうか…
体に気を付けて、年末年始をお過ごしください。

朝顔の体内時計

みなさんは、朝顔が、なぜ朝になったら咲くのか考えたことがありますか。
私は、子どもの頃からよく考えていましたが、正解を知ったのは大人になってからです。
それまでは、ずっと朝の光に反応して咲くのだろうと思っていました。
しかし、調べてみると、違っていました。
朝顔は、暗さを感じてからおおむね10時間後に花が咲くことがわかりました。(気温などほかの条件も影響します)
夏場の日没が、午後7時頃とすると、10時間後は午前5時頃ということになります。
秋になって暗くなる時間が早くなると、その分朝顔が咲く時間も早くなります。
では、光を当てたまま、暗い時間を作らなかったら、朝顔はどうなるでしょうか。あさがお
朝になっても、咲きません。
朝顔の開花には、一定の暗闇の時間が必要だということがわかります。
また、逆に光を当てずに、ずっと暗い所に置いておくと、なんと明け方に開花するのです。
次の日も朝方に開花します。
ことのことから、朝顔は1日24時間程度の時計を体内に持っていて、朝方になったら開花すると考えられます。
自然界では、太陽の光を受けることで毎日体内時計がリセットされ、正しく10時間がカウントされるのです。

人間の体内時計

実は、多くの生物に体内時計が存在することが知られています。
もちろん、われわれ人間にも体内時計が存在します。
しかも、人間の場合、体のどの部分に「体内時計」があるかまで分かっています。
場所は脳の一部で、視床下部というところの視交叉上核(しこうさじょうかく)にあります。
そして、おおむね24時間で動いています。
もちろん、地球が24時間で自転することと関係があるのでしょう。
長い進化の歴史の中で体得したものと考えられます。
体温やホルモンの分泌なども24時間を基本に調整されています。
たとえば、睡眠に関していえば、正しく整えられている体内時計が夜の11時頃を指せば、それをもとに、前もって、ホルモンの分泌を調整して
体温を下げ、自律神経を調節することで、活動を抑えて備えてくれます。


飛行機飛行機に、長時間乗った人が時差ボケになる話は聞いたことがあると思います。
現地の実際の時間と体内時計に時差が発生して、時差ぼけの状態になります。
4・5時間以上の時差がある地域へ、飛行機で高速移動した場合に、時差ボケが起きるようです。
「夜眠れない」「昼間に眠い」「気持ちが悪い」など、様々な症状が出ます。
修正方法は、体内時計を現地の実際の時計に合わせることです。
夜はとにかく寝て、昼間光を浴びたりしながら、現地の明暗周期に体内時計を合わせていくことが必要です。

朝の太陽の光が体内時計をリセットする

睡眠障害などで、夜に起きていて、朝起きることができない人がいます。
いわゆる「昼夜逆転」と言われる状況です。
夜にスマホなどの光を浴び続けることで目がさえ、眠るのが遅くなりがちになります。
また、朝は起きるのが遅く、昼前になってしまうこともあります。
これは、体内時計が実際の時間より遅い方向にずれてしまっているからです。
人間は、おおむね太陽の日の出、日の入りのサイクルで、昼と夜を意識し、それが体内の遺伝子に組み込まれていると言われています。(時計遺伝子)
したがって、健康な生活を送るためには、朝の光を浴びて一日の始まりを意識することが大切です。
朝の太陽の光は、体内時計を早くする方向に働きますので
全体的に遅くなった体内時計を朝日を浴びることでリセットして、1日のスタートを体に意識させます。

太古の昔から、私達は、朝になると太陽の光を浴びて起き、夜太陽が沈み暗くなった時に眠ることで、1日のリズムを獲得してきました。
このリズムは遺伝子の中にも組み込まれ、現代人の生活を支配しています。
毎朝、太陽の光を浴びて体内の時計をリセットしてください。
生活を規則正しくすることで、睡眠・覚醒のリズムが生まれ、毎日を元気に過ごすことができるようになるのです。