6月30日(金曜日)は、埼玉県日台友好首長ファーラム。 

日本における台湾の外交窓口、つまり大使館的な役割を果たす「台北駐日経済文化代表処」。

その副代表である郭氏の埼玉県訪問を歓迎し、本庄市、深谷市への視察に随行させていただきました。

 埼玉県日台友好首長フォーラム

昨年二月の台湾地震の時は、駅前や庁舎において義援金活動を展開し、夏は台湾へ向かい、李登輝先生への表敬訪問、国際食品展視察等を行い、そして冬には、東京の「台北駐日経済文化代表処」に伺い、新たに就任された「謝長延」代表への表敬訪問をさせていただきました。


  台湾地震募金箱 李登輝氏との会談の様子

1カ所目の視察先は、「旧本庄商業銀行煉瓦倉庫」へ伺いました。

4月に耐震補強等が完成したばかりの「旧本庄商業銀行煉瓦倉庫」。

 旧本庄商業銀行煉瓦倉庫の前で集合写真 旧本庄商業銀行煉瓦倉庫での会談の様子

今日までこうして歴史ある建築物がしっかりと活用、保存されてきた民間力、地域力の素晴らしさ……勉強になります。
 

2カ所目の視察先は、「塙保己一記念館」。

いまさら私が語る必要もない「盲目の国学者・塙保己一」。 

 埼玉県日台友好首長ファーラム 

かのヘレン・ケラーも「私の人生に大きな影響を与えたくれたハナワ・ホキイチ先生」と語る埼玉の偉人の一人。
7歳で失明後、12歳で母を亡くし、その母が作ってくれた巾着袋を大事に持って、15歳で単身江戸に向かうその人生エピソードに心が震えます。

 埼玉県日台友好首長ファーラム

そして、「世のため、後のため」という強い意志により、盲目でありながら、国の貴重書を『群書類従』としてまとめる編纂事業を40年かけてやり遂げる……。

「世のため、後のため」。

これはまさに吉川市が春に策定した「教育大綱」であり、大綱に付したメッセージ文にも「自分の為だけではなく、誰かの為、社会の為に」とあります。

いつの日か、吉川市からも郷土を愛し、社会、世界に大きく羽ばたける人間を輩出出来るよう、街が一体となって子供達を育まなければ、と改めて強く思いました。

 

そして最後の視察先となったのが、「渋沢栄一記念館」。

そしてここにも「志」。

 石像の前で集合写真 記念館の視察
これまた私からの説明を必要としないほどの「埼玉の偉人」。

富岡製糸場設立から、第一国立銀行をはじめ、約500もの企業の設立と、約600もの教育機関・社会公共事業の支援とに取り組み、「近代日本経済の父」と呼ばれる渋沢栄一。

 埼玉県日台友好首長フォーラム

そしてここにも「渋沢栄一翁の心を受け継ぐ立志と忠恕」と記されており、「志」の教育が。

吉川市においても、子供達が「志」を成し遂げ、社会に、世界に大きく羽ばたいてゆけるよう、様々な事業を展開しようとしています。

深谷市さんの教育も参考にさせていただきながら、街が一体となって子供達を育んでゆきたいと思います。

 

今後はさらに、台湾と吉川市という自治体現場でのヒト・モノ・文化の交流を深めてゆきます。

 

平成29年7月1日

吉川市長 中原恵人