3.11飯舘村へ(平成31年3月11日)
3.11 飯舘村へ
全村避難となっていた飯舘村に、子供達の笑い声が戻ってきて一年。
中学3年生達の卒業記念ともなる「きぼうの桜」植樹式に出席させていただきました。
「きぼうの桜」とは、
2008年、宇宙ステーションで若田光一さんと一緒に宇宙を旅した「北杜市の神代桜」の種から芽を出した「桜」を、東日本大震災で被災した自治体に植えようというプロジェクト。
千年を越えて咲く「神代桜」により、千年に一度の災害を伝えゆこうと、すでに10を超える被災地が植樹を行いました。
黙祷のときには、朝からの強い雨もやみ、虹がかかった飯舘村。
子供達の新たな旅立ちと、飯舘村の未来、そして全ての被災地復興へ、
心からのエールを贈らせていただきました。
さらに飯舘村では3月11日を「あたりまえをありがたいと思う日」に制定。
そのエピソード表彰式も行われました。
村の職員の皆さんが11日に合わせてお揃いで着ているTシャツを私も着させていただきました。
その後は、菅野村長みずから、素晴らしい設計でありながら、あの日以来使用されることがなくなってしまった「飯樋小学校」、そして、昨年開校した「こども園・小中学校」が一体として敷地内に作られている「飯舘中学校」を案内してくださいました。
菅野村長が掲げる「までいの精神」による「まちづくり」は「日本人のこれからの生き方」の道しるべになるものだと私は感じており、過日、菅野村長に吉川市にお越しいただき、職員向けの講演も開催させていただきました。
また、吉川市の職員を、飯舘村への支援職員として応援派遣させていただき、多くを学ばさせていただいてもいます。
そうした、「飯舘村」と共に復興への道、未来への道を歩んでいるというご縁の中、
吉川市はさらに、
- プロジェクトを推進する「一般財団法人ワンアース」さんと共に「金井宇宙飛行士と子供達の交信事業」を昨年開催し、宇宙事業での実績や「ワンアース」さんとつながりがある。
- 約70年前のカスリーン台風時は、吉川市も2.5~3m水没し大きな被害があり、それを後世に伝える必要がある。
ことなどから、
「きぼうの桜プロジェクト」において、北杜市の神代桜を植樹する「被災地ではない」はじめての自治体に認められ、
来月、4月6日(土曜日)、
吉川市児童館ワンダーランドで、昨年子供達と宇宙から交信してくださった金井宇宙飛行士が関小学校で講演を行ってくださった後に、関公園において、「吉川市きぼうの桜プロジェクト」植樹祭を開催します。
1000年、2000年と成長し、巨大な桜となる「北杜市の神代桜」の植樹式。
子供達をはじめ、多くの皆さんにご参加いただければと思います。
平成31年3月11日
吉川市長 中原恵人