吉川美南駅自由通路の壁画(漆画)について

作品

漆画「木精」 風の香り(縦:150センチメートル、横:450センチメートル)

制作者

室瀬和美氏

漆壁画写真

コンセプト

市の木である「木犀(もくせい)」の木々に遊ぶ子供達(鳥)を金・夜光貝等を使用し、蒔絵螺鈿技法(まきえらでん技法)により表現しています。

蒔絵螺鈿(まきえらでん)技法

蒔絵は、素地の表面に漆で文様を描き、金粉などを蒔きつけて絵を表現する日本の伝統技法です。作品には、金粉だけでなく、緑色の乾漆粉、金箔や螺鈿と呼ばれる貝殻の真珠層を薄く板状にして加工した素材も使用しています。

なお、吉川駅南口駅前広場の「なまず」のモニュメントも室瀬和美氏の作品です。

 

制作者経歴

室瀬和美氏(重要無形文化財「蒔絵」保持者(人間国宝))室瀬和美氏写真

1950年、東京に生まれる

1970年、東京芸術大学美術学部工芸科入学

1973年、東京芸術大学 安宅(あたか)賞受賞

1974年、東京芸術大学美術学部工芸科漆芸専攻卒業

1976年、東京芸術大学大学院美術研究科漆芸専攻修了

1978年、第18回伝統工芸新作展 奨励賞受賞

1984年、第1回個展(その後、個展多数)

1985年、蒔絵飾箱「麦穂」第32回日本伝統工芸展 奨励賞受賞、第2回日本伝統漆芸展 日本工芸会賞受賞

1991年、目白漆芸文化財研究所開設 漆芸文化財保存に従事

1993年、ICOM国際会議にて講演(ワシントンD.C.)

1995年、埼玉県吉川駅前モニュメント「なまず」制作

1999年、漆芸修復国際会議にて講演(ミュンヘン)、日本の工芸「今」100選展出品(パリ)

2000年、日本現代漆芸展出品(オランダ)、第47回日本伝統工芸展 東京都知事賞受賞

2002年、第49回日本伝統工芸展 日本工芸会奨励賞受賞

2003年、日本伝統工芸展50年記念展「わざの美」出品(日本橋三越)

2007年、日本文化藝術振興賞受賞

2008年、重要無形文化財保持者(蒔絵)認定、紫綬褒章(しじゅほうしょう)受章

現在、重要無形文化財保持者(蒔絵)