平成29年度施政方針

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市章

 

 平成29年2月23日、

 平成29年第1回吉川市議会3月定例会の開会日に

 中原市長が「平成29年度施政方針」の演説を行いました。

 施政方針とは、今後の市政運営にあたり、市長の基本的な考え方や主要な施策について述べたものです。

 

 平成29年第1回吉川市議会3月定例会を招集申し上げましたところ、議員の皆さま方におかれましては、御健勝にて御参集賜り、心から御礼を申し上げます。本定例会開会に当たり、平成29年度一般会計予算を御審議いただくことを踏まえ、私の市政に対する所信を述べさせていただきます。

 

平成29年度施政方針演説:中原市長 壇上で施政方針演説を行う市長のアップ写真

 

はじめに

 「価値ある未来を、共に」を合言葉とし、市長に就任し2年が経過いたしました。この間、市内外の多くの皆さまのお力添えと、一丸となってチャレンジを続ける市職員の努力により市政運営が順調に展開されてきましたことに、改めて感謝を申し上げます。

 そうした中、スピード感が求められる当市の3大事業については、

 新たなコンセプト「笑顔と緑あふれる みんなの庭」を打ち出した「吉川美南駅東口周辺整備」では、7%アップの92%の地権者同意率となり、昨年8月に都市計画決定の手続に入りました。

 また、「おあしす」との一体的な利用を図ることにより約15億円の事業費削減を可能にした「新庁舎建設」も昨年10月に工事に着手、

 そして「新中学校建設」においては「学区割り」について、11月、12月と「市長キャラバン」「どこでも市長」を丁寧に展開し、市民の皆さまとの合意に至り、「基本設計」の段階に進むことが出来ました。

吉川美南駅東口周辺地区開発 新庁舎建設

 市政運営の新たな方向を示す「市総合戦略」や「市教育大綱」においては、委員、ゲストスピーカーの人選に力を入れ、熱い議論を経て、充実した内容のものが策定でき、また、「第5次総合振興計画・後期基本計画」の策定も順調に進んできており、昨年、平成28年を振り返り、漢字一文字で表すと、まさに「決断」「決定」の「決める」「決」の年であったと、感じているところであります。

 

 一方で、昨年、平成28年は市制施行20周年の年であり、「吉川市の歴史と先人に敬意と感謝を」「吉川市の特産に光を」「多くの市民との共動で」をテーマに、「さくら祭り」「いくべ~よし、川まつり」「全国なまずサミット」「産業フェア」「文芸よしかわ」「市民劇団」など様々な事業・イベントを展開してきましたが、これらは20周年を祝う一度限りの花火ではなく、それぞれに理念・意味を持ち、戦略的に現場へ「未来への種」を蒔くものであります。ゆえに、平成29年度においても、その継続を重要テーマのひとつと考えています。

 いくべ~よし、川まつり(平成28年8月28日開催)   全国なまずサミット(平成29年2月18日開催) 

 ここで現下の我が国の経済情勢に目を向けると、直近の月例経済報告において「景気は、一部に改善の遅れもみられるが、緩やかな回復基調が続いている。先行きについては、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかに回復していくことが期待される。ただし、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある」とされています。

 そうした中、国では経済政策をはじめ、様々な政策が展開されておりますが、市政運営のトップとして私は、そうした国の政策を単に後追いするのではなく、人事交流を通じた国とのパイプ作りに力を入れ、リアルタイムの情報を得、国と連携した政策展開を目指しています。それは埼玉県との連携においても同様であり、市長就任後、新たに非常勤特別職として採用した参与の力により、県との政策連携、人事交流の実現、事業財源確保などを可能にしてきており、平成29年度においても引き続きそうした取り組みを進めてまいります。

 

 以上を前提とし、吉川市の平成29年度当初予算編成においては、策定中の第5次総合振興計画後期基本計画の初年度として、「総合振興計画と総合戦略の推進」、「市民との共動」を主柱とし、「取捨選択」、「チャレンジ」、「スピード感」を持って編成するものとし、政策の更なる充実化・効率化を図る為に、特に、所管部署を超えた横断的な事業展開の検討を指示し、結果、平成29年度吉川市一般会計予算案は257億4,700万円となっております。

平成29年度吉川市一般会計予算案(歳入予算の割合) 平成29年度吉川市一般会計予算案(歳出予算(目的別)の割合)

 また、国民健康保険、下水道事業、農業集落排水事業、介護保険、後期高齢者医療の各特別会計については、特別会計の設置目的や趣旨に従って予算編成を行い、137億6,992万6千円の予算案となったところであります。

 なお、国の補正予算を活用する事業として、東中学校の大規模改修事業を計画しているところでございます。

 

 それではまず、策定中の「第5次総合振興計画・後期基本計画」の4つの重点テーマに沿って、平成29年度の主な取組につきまして、説明いたします。

  

重点テーマ 「Ⅰ 市民の安全・安心を高める」

 1つ目、「市民の安全・安心を高める」。イラスト:市民の安全・安心を高める

 東日本大震災や越谷松伏での竜巻、また、当市で初の避難勧告を発令する事態となった関東・東北豪雨など、ここ数年、大きな災害が立て続けに発生しました。昨年4月に発生した熊本地震は記憶に新しく、地震に伴い甚大な被害が発生している状況を鑑み、市制施行20周年記念式典を中止とし、当市からもすぐに被災地に支援物資を送るとともに、職員を派遣しました。こうした災害により被害にあった地域の首長や専門家の方々を訪ね、意見交換を重ねてきましたが、皆さん「行政だけでは市民の命は救えない。その事実を市民に伝え、自らの命は自ら守るということの徹底を図るべき。それこそが行政の責任だ」、また、「防災という言葉は人間のおごりだと痛感している。少しでも被害を減らそうと考える『減災』という謙虚な捉え方が必要だ」との意見で一致しており、私も同様の考えを持つに至っています。

 そこで、「災害に強いまちづくり」については、「減災」という視点を柱に据え、今年、平成29年を「減災元年」とした中で、自助・共助・公助の連携を図ります。具体的には、出前講座などを通して「減災」に対する個人意識の向上を図るとともに、大地震を想定した美南小学校区での「第1回減災プロジェクト」に続き、水害に対しても備えや取組みが重要であると認識し、吉川小学校区で、自治会や自主防災組織など地域の方々、また、国や県などの関係機関と連携をしながら、水害を念頭に置いた「第2回減災プロジェクト」を実施します。また、市内全小学校の5年生を対象とした「減災教育」を実施し、将来における地域の「減災担い手」の育成に取り組んでまいります。

 「減災」に向けた当市の危機管理体制の強化としては、これまで被災地での災害対応キャリアを積み重ねてこられ、有事の際に迅速かつ的確な判断ができる退職自衛官を職員として配置するとともに、県危機管理防災部や吉川松伏消防組合などとの人事交流を通して、国・県をはじめとする関係機関等との日常的な結びつきの強化をさらに進めます。

 また、災害被害を最小限に抑え、二次災害を防ぐためには、様々な手段での正確な情報伝達が不可欠であることから、これまでのSNS活用、テレビのデータ放送等に加え、防災行政無線を聞き逃した方でもその内容を迅速に確認できるよう電話応答サービスを導入します。

 次に、吉川市が管理する準用河川、上第二大場川については、吉川美南駅東口周辺地区の土地区画整理事業に併せて、未改修箇所の測量、調査などを実施し、また、国の事業である中川河川改修と江戸川堤防強化対策、県の事業である大場川、第二大場川の河道改修においても、事業が進められるよう引き続き要望してまいります。

 

重点テーマ 「Ⅱ 子どもの笑顔で満たされるまちをつくる」

 2つ目、「子どもの笑顔で満たされるまちをつくる」。イラスト:子どもの笑顔で満たされるまちをつくる

 昨年3月に策定した「吉川市まち・ひと・しごと創生総合戦略」の基本目標「子どもの笑顔と活気でまちを満たす」に向かい、学校・家庭・地域が一体となっての取り組みを進めてゆきます。

 「未来を育む児童福祉の推進」については、全ての子供達が、健やかに自分らしく成長できるよう、子供や子育て家庭を地域の方々みんなで支え合うまちづくりを目指し、「子ども・子育て支援事業計画」を着実に推進してまいります。

 そうした中、妊娠期から、出産、育児に渡り、切れ目のない支援の充実を図るため、「子育て世代包括支援センター」の開設に向けた準備に取り組んでまいります。

 吉川市が誇る「児童館ワンダーランド」では昨年来、職員・学生スタッフが一丸となって様々な取り組みを進めてきましたが、より多くの子供達に愛される施設とするため、市民や地域、団体の皆さまのご協力の下、さらなる事業を企画し、実行してまいります。

 また、「子供の貧困対策」においては、有識者を招いての「子育て世帯の生活実態調査」実施に向け準備を進めており、子供達が生まれ育った環境によって左右されることなく、自分の将来に希望を感じ、志を持てる地域社会の実現に向け取り組んでまいります。

 次に、保育については、昨年11月、川村学園女子大学、私立認可保育園協議会、吉川市の三者で相互連携協定を締結しました。この協定を足掛かりとして、市内保育所で働く保育士の確保や、保育の質の向上、そして当市の子育て支援策への協力など様々な連携を図ってまいります。

 また、入所希望者の増加に応えるため、引き続き民間保育所の整備を促進するとともに、新たに保育利用相談員を保育幼稚園課内に配置し、保育利用希望者の方々の相談に対応してまいります。学童保育については、増加する児童に対応するため、美南学童保育室を増設してまいります。

 次に、「豊かな人間性を培う学校教育の充実」については、吉川市教育大綱が掲げる「家族を 郷土を 愛し 志を立て 凛として生きてゆく」ことが出来る児童生徒の育成を目指し、学校づくりを推進してまいります。

 そうした中、教育大綱実現に向け、非認知能力を高めることを意識し、旭小学校を研究校としてICT教育を導入してまいります。授業時間及び家庭で広く活用できるタブレット型パソコンを5年生に貸与し、エビデンスある教育に生かせるよう取り組みます。

 また、非認知能力を高める為には、これまで私が述べてきた「実体験の積み重ねとコミュニケーション能力の向上」が重要であり、そのひとつの実践として、テレビ電話アプリ(スカイプ)を使用した海外の学校との交流を行い、日本と海外の文化や考え方の違いを学ぶ中で、コミュニケーションやプレゼンテーションの能力を高め、世界を視野に入れた志を育みます。

 「特色ある教育推進事業」としては、小学校の総合的な学習の時間等において、「生命尊重」、「郷土愛」、「食」をテーマとし、吉川市の特産である「なまず」を取り上げ、市内料飲店組合にご協力をいただき、「なまず」についての知識や調理方法を学び、食感や味を実体験する機会を設けます。

 教職員に対しては、指導力向上を目指し、年次研修を充実させます。また、非認知能力の開発研修や、管理職経験のある教育支援員を雇用し、教科指導・学級経営・教育相談・生徒指導や進路指導等について豊富な経験に基づく指導・助言を行い、教職員の資質の向上にも努めてまいります。イラスト:

 小中学生のいじめの根絶については、「楽しい学校生活を送るためのアンケート」を現在実施している中学校1年生に加え、小学校5年生にも実施します。そして、一人ひとりのデータから,不登校やいじめを未然に防止するとともに,学校生活への意欲が低下している子どもを発見し,早期対応につなげてまいります。

 また、外国人児童生徒の日本語学習支援につきまして、増加が見込まれる外国籍の児童生徒に対応するため、昨年度より新たに吉川市国際友好協会と連携し、取り組んでまいりましたが、平成29年度につきましても、児童生徒一人ひとりにきめ細やかに接し、楽しく学習に臨めるよう支援するとともに、対象者の増加に対応するため、支援体制の充実を図ります。

 「家庭・地域・学校の連携」については、「江戸川区のすくすくスクール」の視察等、これまでの調査検討を踏まえると同時に、遠距離通学の子供達と登下校を共にしてきたこれまでの私の経験も踏まえ、まず三輪野江小学校において、子供達の下校時の安全確保なども様々な検討を行いながら、「志を持った子供達を育てる」という理念の下、地域や学校などと連携を図り、「放課後子ども教室」を開室してまいります。

 

重点テーマ 「Ⅲ まちの価値を高める」

 3つ目、「まちの価値を高める」。

 第5次総合振興計画の基本構想における、まちづくりの基本理念「吉川市の価値を高める」は、まず、いま吉川に住む人々が、先人の築き上げた文化、歴史を知り、まちへの愛着心を育むことからはじまると考えます。

 その中で、吉川市の魅力を市民や事業者などと連携しながら、市内外に発信し、吉川を知ってもらい、訪れてもらい、好きになってもらい、さらには、住みたい(住み続けたい)と思ってもらえるよう「吉川市の価値を高めて」まいります。イラスト:まちの価値を高める

 「魅力ある農業の振興」については、約4割が農地である当市にとって、農業は重要な地域産業であるという考えの下、その活性化と成長に戦略的に取り組むべく、多くの農業現場を訪れ、何人もの農業従事者の方々と意見交換を重ね、また、県・国の農政関係者とも議論を交わし、これまで「農業の未来への種」をいくつも蒔いてきました。

 地域農業の担い手に対する支援については、当市の単独事業である認定農業者支援対策補助事業の機械購入の部分を拡大し、より利用しやすい環境を整備すると同時に、若手農業者が今後も吉川市で農業を続けていけるよう、様々な支援をさらに充実させてまいります。

 吉川産農産物については、昨年は特別栽培米コシヒカリ「吉川のしずく」のブランド化、また、「全国ねぎサミット」への初参加やTV番組への出演等での「吉川ねぎ」のPRに取り組んでまいりましたが、平成29年度は、さらに積極的なPRに努めるとともに、農産物の付加価値を高める6次産業化の手法についても調査研究を進めてゆきます。

 さらに、農業・農村への理解を深め、地域全体の活性化を図るため、「体験田植え」や昨年夏に試行開催した「ホタル観賞会」などの、市民農園周辺を会場としたイベントを通して生産者と消費者、都市住民との交流を進め、また、市民農園の新たな活用方針も検討する中で、「吉川市独自の近郊型農業のあり方」の構築に取り組んでまいります。

 農業基盤の整備については、水路を整備するだけでなく、市民が桜並木やウォーキングを楽しむことができるような試みもと考えており、二郷半領用水路上に第二ポケットパークと一体的な利用が可能な遊歩道の設置に取り組んでまいります。

 次に、「賑わいのある商業の振興」「活力のある工業の振興」については、市長就任以来、これまでにいくつもの企業を訪問させていただき、企業の考え、要望を伺う中で、行政との新たな連携を模索してまいりました。そうした中、「産業フェア」を開催し、販路拡大や企業間連携を目的とする「技術や製品の展示」、若者と企業の「就労マッチング」、市内外への企業紹介の為の「ブック作成」や「ものづくりアワード設立」などを展開し、今後はそこでつながった人と熱意をもとに「産業振興条例」の制定を行い、さらなる「産業支援政策」を構築し、より一層、企業と行政の連携を深め、「地域経済の発展」を目指してまいります。イラスト:まちの価値を高める

 「シティプロモーションの推進」については、先ほど述べたように、吉川の歴史、文化を再認識し、吉川に住む人々が吉川の魅力を知り、郷土愛を持つことからはじめ、ここまででお示ししたそれぞれの分野の政策全てがシティプロモーションであり、吉川市の誇り「シビックプライド」となるように努めます。また、経産省への積極的なプレゼンにより獲得した「加速化交付金」を用いた「吉川市のシンボル『なまず』による産業革命」をシティプロモーションの先頭の旗とし、「全国なまずサミット」の毎年持ち回り開催等によって「なまずの里よしかわ」のPRを市内外へ展開してまいります。

 また、平成27年の末から始めた現在の形での「ふるさと納税」については、27年度末の4か月で約850万円、今年度はここまでで約3,200万円と多くの方々から好評を得ており、地元経済の振興にも寄与できています。今後も、吉川市の魅力を市内外に発信出来る手段のひとつという視点を保持しつつ、市内の名品や特産品の発掘に取り組み、生産者であるパートナー事業者との連携を深めてまいります。

 

重点テーマ 「Ⅳ まちの住みよさを高める」 

 4つ目、「まちの住みよさを高める」。イラスト:まちの住みよさを高める

 当市の人口は、一貫して増加しているものの、地区別では微減している地域があり、今後訪れるであろう人口減少への対応としては、近年における「まちの住みやすさ」などを数値化した都市間の順位付けというような数値による評価のみを追い求めるのではなく、住んでいる人々の感じ方、つまり幸福実感による評価を重要視する中での人口自然増を目指すと「総合戦略」の中で述べさせていただきました。

 そうした考えの下、引き続き、子供から高齢者までが安心し、楽しく暮らせる「まちづくり」を市民目線で推進し、「まちの住み良さ実感」を追及してまいります。

 「みどり豊かなまちづくり」については、学識者を招き意見交換を重ねてきた「公園再生プロジェクト」が「関公園から着手」と決まり、整備がはじまります。また同時に、他の公園についても小規模の改修などは並行して行えるよう検討し、市民が親しみを感じる公園づくりを目指してまいります。

 次に、「新しい市街地の整備」については、吉川美南駅東口周辺地区土地区画整理事業を早期に事業化し、特別会計の設置や換地設計、盛土工事など計画的に事業を推進してまいります。また、駅前の商業・業務ゾーン及び産業ゾーンにおきましては、新コンセプト「笑顔と緑あふれる みんなの庭」に示したように、吉川市民全体にとって「価値ある街」となるよう、また、吉川市の新たな顔となるよう、ふさわしい企業の誘致活動を進めてゆくとともに、安心安全や環境への配慮と取り組みが感じられる整備を進めてまいります。

 同時に、吉川駅周辺の活性化と魅力づくりにも取り組んでいかなければならないと考えています。

 「充実した公共交通網の整備」については、昨今、高齢者の自動車運転による痛ましい事故が多く報道されており、また、当市においても、今後自動車の運転が困難な高齢者のみの世帯の増加や、運転免許証の返納者の増加が見込まれることからも、非常に重要であると認識し、昨年は様々な取り組みを実践している自治体への視察を重ね、12月には「公共交通のあり方についての検討のための移動実態調査」を実施しました。その結果を踏まえながら、基軸のバス路線に加えて、新たな公共交通システムの試行をスピード感を持って開始できるよう取り組んでまいります。

 

 以上、重点的な取組を説明させていただきましたが、引き続き、施策の体系に沿って、主な取組を説明させていただきます。

 

まちづくりの目標 「1 ふれあい・交流・協働のまちづくり」市民交流部門

 第1「ふれあい・交流・協働のまちづくり」については、「市民と行政の共動」により様々な分野の充実を図る「市民参加のまちづくり」を平成29年度も展開してまいります。イラスト:ふれあい・交流・協働のまちづくり

 そのさきがけが、昨年立ち上げた、公益的・公共的な活動を行う市民活動団体を育成する「吉川市みらいステップアップ助成金」の交付や、これも昨年始動した「市民シンクタンク」からの政策提言の採択などであり、これまで種蒔きをしてきた両事業がいよいよ芽を出す、まさに「共動によるまちづくりスタートの年」となります。

 また、「国際性豊かなまちづくり」では、「市民シンクタンク」からの提案による事業として、外国籍市民のうち最も多いベトナムの方々との交流事業を実施し、相互理解を深め、また、キーパーソンの発掘により、共動による「地域コミュニティでの多文化共生」を育んでまいります。

 「女(ひと)と男(ひと)が互いに認め合う社会づくり」においては、「多様性を認め合う」ということを念頭に置き、生活のあらゆる場面において「多様性を認め合い、一歩ずつ前進すること」を目指し、毎年、テーマを設け進めてゆくこととし、平成29年度は「多様な視点で災害を考える」をテーマに事業を展開してゆきます。

 

まちづくりの目標 「2 元気・健やか・幸せのまちづくり」健康福祉部門

 つづいて、第2「元気・健やか・幸せのまちづくり」においては、まず「いきいき暮らせる高齢者福祉の推進」については、介護保険要支援認定を受けている方への訪問介護と通所介護の一部を平成29年4月から介護予防・日常生活支援総合事業へ移行し、要支援者が抱える生活課題を解決するための「短期集中予防サービス(訪問型・通所型)」を新たに開始します。

 そして、高齢者一人ひとりの生活実態やニーズを把握するために平成28年度に行った「介護予防・日常生活圏域ニーズ調査」を踏まえ、平成30年度から平成32年度までの3年間を計画期間とする「第7期吉川市高齢者福祉計画・介護保険事業計画」を策定するとともに、関係各所と連携し地域包括ケアシステムを構築してまいります。また、米寿と白寿を祝福する敬老祝金支給事業を見直し、ご本人、ご家族、ご友人などが共に長寿を祝う中で記念となるようなお祝い品を支給してまいります。

 次に、障害者基本法に基づく「第4次障がい者計画」の策定を進める「みんなが支え合う障がい者(児)福祉の推進」においては、これまで、当事者の皆さまをはじめ、「手をつなぐ育成会」の皆さまや「特別支援学校保護者」の皆さまと意見交換を重ねてまいりました。また、市内外を問わず、様々な施設へ伺い、関係者の皆さまからもお話を伺ってまいりました。

 そうした意見交換を踏まえ、平成29年度から、「障がい福祉課」内に専門職員を配置し、障がいのある人や家族が抱える不安や悩みに専門的に応え、支援につなげてゆける仕組みを検証してまいります。

 また、発達障害支援においては、平成28年度末に行った「発達支援研修」は保育士、教員をはじめとする多くの関係者にご参加いただき、大変好評であり、引き続き有益な研修機会を提供してゆくとともに、保育所や幼稚園に対する巡回支援の現場からも様々なご意見をいただいており、今後のさらなる巡回支援の充実を検討してゆきたいと考えています。

 また、障害がある方や難病の方が緊急時、災害時に携行できるヘルプカードと、知的障害や自閉症などによりコミュニケーションに支障がある方々をサポートするコミュニケーション支援ボードも作成してまいります。

 さらに、昨年、市制施行20周年記念事業の一環として開催した「屋内スポーツ大会」が大変好評であったことから新年度も引き続き関係団体との共動により、開催してまいります。

 次に、「生涯を通じた健康づくりの推進」については、平成29年度に「健康長寿部」を設置し、健康増進、介護予防、スポーツ推進に一体的に取り組む中で、引き続き「健康・体力づくりポイント制度」及び県との連携による「健康長寿埼玉モデル普及促進事業・毎日1万歩運動」を実施し、自主的に楽しみながら健康づくりに取り組める環境を整備し、市民の皆さまの健康寿命の延伸を図ってまいります。イラスト:元気・健やか・幸せのまちづくり

 健康診査やがん検診については、引き続き受診勧奨を行ってまいります。また、平成28年度策定の「第2次食育推進計画」及び「歯科口腔保健推進計画」に基づき、「命をいただく食育」等、市独自の食育施策を推進するとともに、ライフステージに応じた歯科口腔保健の取組を進め、引き続き「生涯を通じた健康づくり」を推進してまいります。

 次に、「スポーツによる健康・体力づくり」においては、障害者と健常者が一緒に楽しめるスポーツ教室を開催するなど、子どもからお年寄りまで、スポーツを身近に感じられる環境づくりを推進してまいります。また、体育施設については、屋外プールを修繕するなど、市民が安心してスポーツできるよう施設管理に努めるとともに、総合運動公園については、策定中の後期基本計画の新たな施策として、研究に取り組んでまいります。

 次に、「健康保険・年金による社会保障」においては、平成30年度から実施される国民健康保険制度の広域化に向け、円滑に移行できるよう準備を進めてまいります。

 「自立支援と生活保障」については、生活保護受給者の増加を踏まえ、生活保護の受給に至る前の生活困窮者に対し、自立相談支援事業や住居確保給付金の支給などを通じて、生活困窮者に寄り添いながら自立に向けた支援を行ってまいります。

 また、生活保護世帯や生活困窮世帯の子供達を対象とした「子どもの学習支援教室」においては、平成27年度に参加した中学3年生全員が、希望した進路先に合格しており、引き続き将来に志や希望を持てるよう学習支援を行うとともに、教室に通う他校の生徒や大人との人間関係を通して、子供達の自発性を育んでまいります。

 

まちづくりの目標 「3 うるおい・安心・快適なまちづくり」生活環境部門

 つづいて、第3「うるおい・安心・快適なまちづくり」では、まず「環境にやさしいまちづくり」において、「どこでも市長」での意見交換でも課題として挙がった「地域美化と高齢化の問題」に取り組むひとつとして、側溝清掃に使用する蓋上げ機を高齢者でも使いやすいものに更新してまいります。

 また、持続可能な循環型社会の構築のため、ダンボールコンポストをはじめとしたごみの減量化を更に推進するとともに、様々な機会を捉え、分別排出の啓発、廃棄物の排出抑制やリサイクル意識の向上に努めてまいります。

 次に、「調和のとれた住環境づくり」においては、古くから市街地が形成され、建物が密集している平沼周辺地区のうち、(仮称)吉越橋周辺地区と吉川保地区について、防災性の向上と良好な住環境の形成を図るため、地区計画や準防火地域の導入を進めてまいります。

 また、市内の空家に関しましては、平成27年に学識者、市議会議員などで構成する空家等対策協議会を設置し、特定空家案件に対して関係法令や手続きなど具体的な検討をいただき、昨年8月には特定空家の除却が行われ、スピード感を持って解決を図ることができました。今後におきましても、空家等対策協議会の皆さまからご意見をいただきながら、空家に関する情報収集や現地確認に努めるとともに、空家等対策計画に基づき適切に対応してまいります。

 次に、「美しい水環境」については、昨年8月に実施した「いくべーよし川まつり」では、関係団体の協力を得る中、高瀬舟による宝船出航、Eボートによる子供達の中川体験など、吉川の歴史を知り、郷土愛を育む貴重なイベントとして、大変好評でした。そこで、この流れを途切れさせることのないよう、吉川を流れる中川、江戸川、大場川を舞台に、子供達を対象とした親水啓発事業に今後も取り組んでゆきたいと考えています。

 また、現在、施工中の吉川中央土地区画整理事業区域内の公共下水道への供用を順次拡大するとともに、公共下水道が整備された地域については、引き続き下水道への接続を促進し、水洗化の向上を図ってまいります。そして、下水道事業の健全な経営を推進するため、平成30年度からの地方公営企業法の適用に向けて、準備を進めてまいります。

 次に、「総合的な治水対策の推進」については、吉川駅北口周辺の浸水被害軽減を図るため、木売落しを活用した貯留施設の整備に向け準備を進め、また、南中学校周辺地区の冠水軽減のための調査研究も行います。

 「暮らしを支える上水道の充実」については、計画的に石綿管の布設替えや水道施設の維持改修を進めるとともに、安定的な財政運営に努め、水道水の安定供給を図ってまいります。イラスト:うるおい・安心・快適なまちづくり

 次に、「交通事故のないまちづくり」においては、現在、当市では交通死亡事故ゼロの日が338日継続となっており、今年3月には年間を通して交通死亡事故ゼロを達成することが出来ます。先日市内幼稚園で開催された交通安全教室を視察しましたが、その際、交通安全母の会や交通安全協会吉川支部、交通指導員の皆さまが熱心に園児を指導しておられ、こうした活動によって交通死亡事故ゼロが守られているのだと、深く感謝をしているところであります。今後におきましても、悲惨な交通事故をなくすため、各関係団体と連携し取り組むものとし、更なる夜間の交通安全、また、安全安心のまちづくりの推進のため、80ワットを超える大型共架式防犯灯のLED化を実施してまいります。

 「消費者保護の推進」については、増加する悪質商法や詐欺などの消費者被害を未然に防止するため、迷惑電話着信拒否装置モニター事業や要援護者見守りネットワークとの連携により、消費者の安全・安心の確保に努めてまいります。

 

まちづくりの目標 「4 躍動・活力・賑わいのまちづくり」地域振興部門

イラスト: つづいて、第4「躍動・活力・賑わいのまちづくり」については、まず、「秩序ある土地利用の推進」において、昨年、今後の三輪野江地区のまちづくりを進めるために、三輪野江地区の皆さまと「現状の課題」や「未来に向けた課題」、「三輪野江地区の将来像」についての意見交換を行う地区懇談会などを開催し、土地利用の方向性について、共通の認識を得ることができました。今後も引き続き、都市計画マスタープランなどに基づき、総合的かつ計画的な土地利用の推進に努めてまいります。

 次に、「快適な道路網の充実」については、現在、県の事業である越谷吉川線において、橋脚工事や地盤改良工事が順調に進められておりますので、引き続き計画どおり事業進捗が図られるよう県と連携を図ります。また、当市の事業である越谷吉川線の大場川の東から加藤平沼線までの区間についても、地盤改良工事など本格的な工事に着手し、計画的に整備を進めてまいります。

 「歩行者の安全対策」については、長年にわたり要望に応えることができなかった保交差点付近の歩道を整備するなど、積極的な対応を進めてまいります。また、円滑な雨水排水処理のため須賀・榎戸地区の道路改良、東埼玉テクノポリスの幹線道路などの舗装補修のほか、新たに道路後退用地の自主採納制度を設け、地域の生活道路整備を促進してまいります。さらに、まちづくりの進展に合わせた道路網の研究もしてまいります。

 次に、「観光の充実」については、昨年度、市観光協会と連携し、吉川市が誇る桜並木に親しめる「さくらまつり」、また、なまず御前の製造元である若駒酒造場を訪ねる「南砺市ツアー」、さらに、日暮里駅前での「にっぽり秋まつり」やイオンレイクタウン内での「吉川市物産展」をはじめとした「各種イベント出店」などを実施し、市観光資源の掘り起しや魅力を高める事業を推進しました。

 新年度においても、これら事業を継続、発展して行うとともに、更なる市観光資源の発掘・PRに向け、平成28年度の埼玉県主催の「埼玉県物産&ツーリズム展inシドニー」に参加し得られた結果をもとに、ベトナムで開催される「ジャパンベトナムフェア」に市観光協会が参加するための支援を行ってまいります。

 

まちづくりの目標 「5 生きがい・学び・伸びゆくまちづくり」教育文化部門

 つづいて、第5「生きがい・学び・伸びゆくまちづくり」においては、まず、「生涯学習による人づくり・まちづくり」、「家庭・地域・学校の連携」、「多彩で個性のある文化の創造と伝承」について、昨年、中央公民館ホールの側面音響反射板を設置して利用者の皆さまの長年の要望を実現しましたが、今回は、舞台吊物設備の改修を行い、文化活動の拠点としての施設整備の更なる推進を図ります。また、「市民交流センターおあしす」においては、屋上防水修繕を実施するとともに、新庁舎と一体的な利用を図るため、有識者を招いて検討委員会を開催し、施設整備の検討を進めてまいります。

イラスト:生きがい・学び・伸びゆくまちづくり 子供から高齢者まで幅広い世代に応募いただいた、市制施行20周年記念事業「文芸よしかわ」は、新年度に受賞された方々への表彰式と選考委員の方々をお招きしての刊行記念レセプションを予定していますが、素晴らしい作品が多数あり、今回の第1刊に引き続き、第2刊を刊行し、市民の文学への関心をさらに高めてまいります。

 また、「彩の国さいたま芸術劇場」と連携し、若者から高齢者までの市民が参加する「市民劇団を目指したワークショップ」は故蜷川幸雄先生の後を継ぐ素晴らしい講師陣をお迎えし、これまでに8回開催されましたが、参加者の熱は益々高まり、いよいよ人前で演じることに挑戦するところまできました。今後も吉川市の芸術文化振興の旗手事業として推進を図ってまいります。

 「市史編さん事業」については、吉川の再発見、郷土愛の育成を目的に、子供達との共動で市内に伝わる伝説や昔話などを採集し、「市制施行20周年記念誌吉川むかしばなし」に続く、新たな絵本の制作を進めてまいります。また、同じ目的を持って、当市出身の元埼玉県知事大沢雄一氏の功績を取りまとめたリーフレット「大沢雄一物語」を作成刊行し、子供達に伝えてゆきます。

 「就学援助事業」については、平成30年4月に入学する児童生徒から、新入学学用品費の支給時期を入学前の3月とするよう準備してまいります。

 「学校施設」については、JR武蔵野線以南の児童生徒数の増加に対応するための「新中学校建設事業」において実施設計、用地取得を進めてまいります。また、美南小学校においても、校舎の増築をしてまいります。既存学校施設の修繕については、平成28年度の3月補正予算案で繰越しをお願いしている東中学校大規模改修工事を実施してまいります。その中で、普通教室へのエアコン設置を進めてまいります。

 

まちづくりの目標 「6 まちづくりの推進のために」行政運営

 最後に「まちづくりの推進のために」については、まず、「広聴・広報の充実」において、昨年度までに、市の重要政策について広く市民と意見交換を行う「市長キャラバン」は通算30回、自治会や各種団体などと課題を共有し、共動による解決を目指す「どこでも市長」は通算18回を数えました。加えて、子供達の意見を市政に反映させる「市長とランチミーティング」を今年度は中学校でも展開し、市内全ての小中学校において実施する中で、子供達の思い、アイディアをひとつひとつ実現に向けて進めてまいりました。新年度においても、直接、多くの市民の皆さまと意見交換を行い、共有したものを市政に反映してまいりたいと考えております。

 また、市民の皆さまへ当市の情報や災害時の情報を確実に伝えるため、市政に関する動画をインターネットに公開するとともに、昨年3月に開局した「エフエムこしがや」に吉川市に特化した情報を発信するための番組枠を確保するなど、多様な手段により情報発信の強化を図ってまいります。

 次に、「計画的、総合的な行政の推進」については、平成29年度を初年度とする「第5次総合振興計画・後期基本計画」の実現に向けて計画的に事業を展開していくとともに、「総合戦略」の基本目標である「子どもの笑顔と活気でまちを満たす」、「市民の幸福実感を追及する」の2つの目標達成を実現できるよう、審議会委員をはじめ、学識者、先進的な事業展開をされている民間の方々などと意見交換を行いながら、しっかりと取り組んでまいります。

 また、優れた資質と高い意欲を備えた多様な人材の確保や、民間の考え方や手法を市政運営に取り入れる為に、「民間企業等経験者・スポーツ枠」による採用試験を引き続き実施するとともに、退職された自衛官や警察官を採用し、国や県などの関係機関と連携しながら、危機管理体制の強化や不当要求等への対応を図り、市民、職員の安全を図ってまいります。

イラスト: さらに、接遇やファシリテーション、リーダーシップ、協働などをテーマに、職員の資質向上や組織力の強化を目指した研修の充実を図るほか、ぽち袋作成やガチャポン設置、告知における業務改善など職員発のアイディアも積極的に今後も取り入れ、市政運営に活かすとともに、職員のモチベーションの向上も図ってまいります。また、社会情勢などにより変化する行政需要にスピード感をもって的確に対応するために組織機構の見直しを進めてまいります。併せて、第5次総合振興計画が目指す将来都市像の実現に向けて、効率的・効果的な行政運営を進めるため、引き続き「第4次よしかわ行財政改革大綱」の着実な推進を図ってまいります。 

 次に、「持続可能な財政運営」については、夜間や休日の納税相談窓口の開設により自主納付を促進し、収納率の向上を目指します。また、税外債権についても、平成27年度から設置した債権管理担当を中心に各債権担当課と連携を図りながら、滞納額の縮減に努めてまいります。

 また、借地買収準備基金条例を一部改正し、公共施設整備基金に改め、借地の取得経費に加え、今後の公共施設の計画的な整備や長寿命化など、施設の適正な維持管理推進を図るため、基金の対象経費を拡大してまいります。「公有財産の適正管理」については、当市の所有する公共施設やインフラを総合的かつ効率的に管理・運用するために策定した「公共施設等総合管理計画」に基づき、個別施設の長寿命化計画の策定に取り組んでまいります。

 昨年10月に工事に着手した新庁舎については、平成30年5月の開庁に向けて、現場近隣の皆さまに配慮しつつ、安全確実な工事を進めてまいります。また、現庁舎の跡地については、売却以外の選択肢を含めて庁内で検討を進めているところであり、跡地利用の方向性を、今後、定めてまいります。

 

結びに

 以上、平成29年度の市政運営方針と主要施策について述べてまいりましたが、新年度予算は「水と光の予算」だと私は考えます。

 市長就任からの2年間、多くの現場に足を運び、多くの方と意見交換を行う中で、様々な分野に、様々な形で蒔いた種が芽を出し始めた今、その芽をさらに大きく育てる役割を担う「水と光」。まさにそれが新年度予算の役割です。

 ある程度の大きさに育ってきたものにはしっかりとした予算を、まだ芽が出たばかりのものには適切な規模の予算をと、メリハリも意識しました。

 しかし、その芽(政策・事業)が未来に向かって大きな花を咲かせるかどうかは、最後は「人心」にかかっていると私は思います。

 人々の心の中に「希望」や「期待」があってこそ、政策や事業は効果を発揮し、状況の好転が図られます。

 「市民の幸福実感を追及する」ことは、人々の心の中に希望や期待を育むことにつながります。また、「共動によるまちづくり」は当事者意識を強め、郷土愛を醸成し、さらに幸福実感も高めます。これらにより、政策や事業はその効果を高めると同時に、目的達成までのスピードを速める事も出来るのです。

 今後も市政運営のリーダーとして、「市民の幸福実感を追及する」こと、「共動によるまちづくりを推進する」ことを柱に、「価値ある未来を」この吉川に創り上げられるよう全力で取り組んでまいりますので、より一層のご理解、ご支援を賜りますようお願い申し上げまして、平成29年度に向けた施政方針とさせていただきます。

 

平成29年度施政方針演説:中原市長

 

 

 

 

 

平成29年2月23日

吉川市長 中原恵人