平成30年度施政方針

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 平成30年2月23日、 市章

 平成30年第2回吉川市議会3月定例会の開会日に 中原市長が「平成30年度施政方針」の演説を行いました。

 施政方針とは、今後の市政運営にあたり、市長の基本的な考え方や主要な施策について述べたのもです。

 

 平成30年第2回吉川市議会3月定例会を招集申し上げましたところ、議員の皆さま方におかれましては、ご健勝にてご参集賜り、心から御礼を申し上げます。本定例会にあたり、平成30年度一般会計予算をご審議いただくことを踏まえ、私の市政に対する所信を述べさせていただきます。

 議場  施政方針を述べる市長

 

はじめに

 市長に就任してから、早くも任期の最終年度を迎えます。この間、市政運営のリーダーとしての責任と矜持をもって、教育福祉・農政商工・都市整備・市制施行20周年記念事業等すべての分野において、「継続」と「改革」のバランスを図りながら日々全力投球してまいりました。

 そうした中、様々な行政課題を抱えながらも市政を進めることができましたのも、市民の皆さま、議員の皆さまのご理解とご協力、さらに一丸となってチャレンジを続ける市職員の努力に支えられた故であり、心から感謝申し上げます。

 

 さて、昨年末に発行された「週刊ダイヤモンド別冊~伸びる街・地域活力ランキング」をご覧になりましたでしょうか?そこでは文京区、つくばみらい市、流山市、戸田市、さいたま市などに続き、吉川市は13位にランキングされていました。そうした評価を頂けることは非常に嬉しいことでありますが、私の市政運営の理念は、「何%アップ」「何位」という「数字」のみを追い求めるのでは無く、「安心」「幸せ」「郷土愛」などの「実感」に溢れた「価値ある未来」をこの吉川市に築くことであり、それを実現するための政策をここまで進めてまいりました。

 「価値ある未来」を築くためには、市民の皆さまに主体的にまちづくりに関わっていただき、市民と行政の共動による市政運営が必要不可欠です。そのために、多くの市民の皆さまと吉川市のまちづくりの理念を共有し、重要政策について意見交換を行う「市長キャラバン」をはじめ、地域や団体の課題解決に共に取り組む「どこでも市長」、子供達と共にまちづくりを考える「市長とランチミーティング」、様々なキャリアをお持ちの方々から政策提言をいただく「市民シンクタンク」、市民力・地域力のアップを目指す「みらいステップアップ助成金」などを実現し展開するとともに、「市民の声」に寄せられたご意見やご要望、アイディアの全てにも目を通し、まさに、市民の皆さまと共に市政運営を行ってまいりました。

 

 そうした中、当市の長年の課題となっておりました「新庁舎建設」「吉川美南駅東口周辺整備」「中学校建設」の3大事業について、「中学校建設」においては、大きな問題となった学区問題も「市長キャラバン」、「どこでも市長」を開催することで解決し、学校名も決まり、先日議員の皆さまに説明会を開催させていただきましたが、実施設計においては、生徒の増加を踏まえ、当面の間は「教育の場」としながらも、生徒の減少時には出来る限り地域に開放出来るよう工夫をした設計とし、さらに防災拠点としての整備、周辺環境への配慮を加え、今後約2年をかけて校舎等の建設を進め、平成32年4月の開校を目指してまいります。

 新庁舎 吉川美南駅東口周辺  吉川中学校完成予定図

 また、国との最終調整が難航した「吉川美南駅東口周辺地区土地区画整理事業」においては、県、関係者、そして地権者の皆さまのご協力の下、いよいよ宅地等の造成に向けた工事が始まりました。今後も引き続き、地権者や市民の皆さまと調整を図りながら、まちづくりのコンセプトである「笑顔と緑あふれるみんなの庭」の実現に向け、計画的に事業を推進し、先行整備する「商業・業務ゾーン」及び「産業ゾーン」については、当地区のシンボルとなり、地域の魅力づくりを担う企業を誘致するため、進出に興味を持つパートナー事業者を募集し、立地における条件などの意見交換を重ね、平成31年度の企業公募に向けた準備を進めてまいります。

 そして、多くの市民の皆さまからご意見をいただくとともに、様々な自治体の庁舎を視察し、学識者とも意見交換を重ねた「新庁舎建設」においては、いよいよ来月20日に建物の完成、引渡しというところまでまいりました。また、「新庁舎建設に伴う一体整備」の理念のもと、有識者を招いての検討や「おあしす運営協議会」並びに幅広く市民の皆さまからご意見をお伺いした「おあしすの改修」においても、2階ルーフデッキと接続もされ、平成30年度では、「子どもの庭」の整備や市民の憩うコミュニティスペースの創出など、より市民の皆さまが利用しやすい施設となるよう改修事業を進めてまいります。

 

 さて、ここで現下の我が国の経済情勢に目を向けると、直近の月例経済報告において「景気は、緩やかに回復している。先行きについては、雇用・所得環境の改善が続く中で、各種政策の効果もあって、緩やかに回復が続くことが期待される。ただし、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある」とされております。

 そうした中、国では引き続き「経済再生なくして財政健全化なし」を基本としつつも、教育、保育、農政、働き方をはじめ様々な政策が展開されており、当市の厳しい財政状況にあって、将来に渡り持続可能な市政運営を行っていくためにも、国の政策を注視していく必要があると考えており、これまで以上に人事交流を通じた国とのパイプ作りに力を入れ、リアルタイムの情報を得て、国と連携した政策展開を目指してまいります。

 また、埼玉県との連携においても、政策の連携、人事交流の実現、事業財源の確保など着実に成果を挙げており、平成30年度も引き続き県との連携を深めてまいります。

 

 以上を前提とし、吉川市の平成30年度当初予算編成においては、『「第5次総合振興計画後期基本計画」と「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を推進すること』、『「市民との真の共動」を推進すること』を主柱とし、「価値ある未来を創る」ための「取捨選択」・「チャレンジ」・「スピード感」を意識した事業計画の下、政策のさらなる充実化・効率化を図るために、部署を越えた「横断的な事業展開の推進」を方針として示しました。

 結果、平成30年度吉川市一般会計予算案は229億8,400万円となっております。また、国民健康保険、下水道事業、農業集落排水事業、介護保険、後期高齢者医療、吉川美南駅東口周辺地区土地区画整理事業の各特別会計については、特別会計の設置目的や趣旨に従って予算編成を行い、139億492万3千円の予算案となったところであります。

 

 それでは平成30年度の市政運営方針と主要施策について、「第5次総合振興計画・後期基本計画」をもとに、説明させていただきます。

 

重点テーマ「Ⅰ 市民の安全・安心を高める」

 「第5次総合振興計画」の重点テーマの1つ目は「市民の安全・安心を高める」であります。

 

 平成27年の関東・東北豪雨や昨年10月の台風21号においては、幸いにも市内に大きな被害はなかったものの、中川の水位が氾濫危険水位に到達したことから、避難勧告や避難準備・高齢者等避難開始を発令したことは記憶に新しく、いつ災害が起きてもおかしくないという緊張感を常に持って取り組んでいるところです。

 そうした中で、これまでに重ねてきた被災地支援や視察、また被災した自治体の首長、市民、そして学識者との意見交換を通して、「行政だけで市民の命を救うことはできない」という思いを私は強く抱いており、そこから「減災」という視点を柱とした危機管理を進めるべく、平成29年を「減災元年」として、まず組織においては、危機管理課を設立し、また、東日本大震災や熊本地震において被災地に入り、行政との連携による災害対応を行った経験豊富な元自衛官の採用をはじめ、県危機管理防災部や吉川松伏消防組合との人事交流などにより体制を整えると同時に、私が管理者である消防組合においても、消防長を市職員ではなく現場からの採用とし、さらに陸上自衛隊第32普通科連隊第3中隊との連携強化も進めてまいりましたが、平成30年度においても、消防団や民間企業を含めた関係機関との連携を深め、危機管理体制の強化を図ってまいります。

 また、そうした「連携の強化」と「市民にとってより現実的な災害対策訓練」の2つを大きなテーマとした「減災プロジェクト」については、これまで美南小学校区で震災編、吉川小学校区で水害編を実施してまいりましたが、平成30年度は、市街化調整区域である三輪野江小学校区で大地震を想定し開催する予定であります。内容としては、避難所に来られない方々への水・物資の配給などをテーマに、自主防災組織の必要性や共助の重要性にもポイントを置き、自治会など地域の方々をはじめ、国や県・関係機関とより連携強化を図れるような実践的訓練として実施してまいります。

 

減災

 次に「市民の備え」として、平成29年度においては「自助・共助の意識向上」を大きなテーマとして「減災教育」「減災リーダー認定講習会」「減災出前講座」等に取り組み、また、災害対策研究会代表の宮本英治氏、釜石の奇跡を導いた片田敏孝特任教授、鬼怒川決壊に対応された高杉徹前常総市長、マイタイムライン作成の講師として関口奈美気象予報士、多様な視点で災害を捉える浅野富美枝元教授など、様々な方をお招きし「減災講演」も開催してまいりました。平成30年度においても、それぞれの事業を継続推進する中で、「自助・共助の意識の向上」「将来にわたる地域減災の担い手の育成・発掘」を目指してまいります。

 また、「地域防災計画の改訂」「地区における減災活動に関する計画の策定支援」「避難行動要支援者への迅速な情報提供」「災害時における飲料水・生活用水の確保」「住宅建物耐震改修の促進」「福祉避難所の実践的運営訓練」「河川改修等による治水」も重要課題として取り組みを進めてまいります。

 

重点テーマ「Ⅱ 子どもの笑顔で満たされたまちをつくる」

 2つ目のテーマ「子どもの笑顔で満たされたまちをつくる」においては、「吉川市まち・ひと・しごと創生総合戦略」の基本目標である「子どもの笑顔と活気でまちを満たす」の実現推進を主として、教育・子育て・出産に関する取組みを家庭・地域・学校・行政が一体となって進めてまいります。

 

  そうした中、「児童福祉の推進」においては、「子育てに関するニーズ調査の実施」「保健センターへの子育て世代包括支援センター整備」「市民交流センターおあしす1階への子育て支援センター移転」を行い、より多くの親子へのきめ細かい支援、また気軽に相談し、立ち寄れる場所の充実等を図ってまいります。

 「児童館ワンダーランド」については、これまで「吉川市の誇れる施設に!」というテーマを掲げ、新規事業を含め、積極的に様々な事業を行ってまいりましたが、今年開館30周年を迎えることから、年間を通じて記念事業を展開してまいります。特にJAXA(宇宙航空研究開発機構)の協力の下、国際宇宙ステーションに滞在中の金井宇宙飛行士とリアルタイムで交信するイベントは子供達の宇宙への興味・関心を深めると同時に、子供達が「志」を醸成する機会として大変期待をしております。また、演劇や音楽、美術の分野などで活躍されている専門家などを招き、本格的な芸術に触れる事業を展開するとともに、西側の広場については、子供達が自然にふれあい、豊かな遊びを創造出来る空間として整備してまいります。

 また、「児童虐待の防止」「子供の貧困対策」にさらに力を入れると同時に、保育についても川村学園女子大学、私立認可保育園協議会、吉川市で結んだ三者協定による「保育所見学会」「大学からの研修会講師派遣」「市内保育園を学生へPR」などの活動を深めるとともに、保育士確保策としての「宿舎借り上げ支援」「奨学金返済に対する補助」などを実施してまいります。

  

 次に、「学校教育の充実」については、「学校教職員の負担軽減」を平成30年度の大きなテーマとしており、国の補助制度を活用した小中学校の規模に応じた「学校事務支援員の配置」や、「校務支援システムの導入」により、教員の業務量の軽減を図り、児童生徒に向き合う時間を確保し、教育効果を高めてまいります。

 そうした中、吉川市教育大綱「家族を 郷土を 愛し 志を立て 凛として生きてゆく」の下、児童生徒一人ひとりが自らの「志」を育むことができるよう、吉川市独自の「志教育」を進める中で、「志」を成し遂げるための「非認知能力の向上」を重要視し、既に学校教育で取り組んできた教育活動の内容と「非認知能力」との関連を整理し、「非認知能力」を意識した教育活動を展開してまいります。ICT教育

 平成29年度から研究実施している旭小学校での「ICT教育」や三輪野江小学校での「放課後子ども教室」においても、「志を持った子供達を育てる」という理念の下、学力・体力・非認知能力のさらなる向上を目指すと同時に、平成30年度においては、北谷小学校において、「千葉大学子どものこころの発達教育センター」との連携による「いじめ・不登校対策プログラム」を、また栄小学校においては「特別支援学級でのタブレット活用」による「障害を持った子供達への学習支援」を、新たに研究実践してまいります。

 また、施設整備については、トイレの洋式化に向けた取組みとして、まず中曽根小学校と中央中学校の体育館トイレを改修してまいります。

 

重点テーマ「Ⅲ まちの価値を高める」

 3つ目のテーマ「まちの価値を高める」においては、市制施行20周年記念事業の推進理念である「先人・歴史に敬意と感謝を持ち、吉川の特産に光を当て、多くの市民との共動により進める」の理念を継続し、これまでに展開してきた3つの方向性で事業展開を図ってまいります。

  

 1つは「歴史文化」であります。昨年刊行した「~吉川の偉人・埼玉県知事~大沢雄一物語」は、三輪野江地区の多くの方々にご支持いただいたのと同時に、吉川の子供達に「志」を持って生きることのお手本を示せたのではないかと思います。引き続き、平成30年度は旭地区の偉人として「~家族で支えた土俵だわら作り~宮崎吉之助物語」を作成刊行してまいります。また平成29年度からの3年継続事業である、「~子供達との共動による新たな絵本~吉川むかしばなし第2巻」の制作も進めてまいります。

 さらに、「川の郷・よしかわ」を取り戻そうと、市制施行20周年記念事業「川まつり」からはじまった親水事業は、一昨年が中川、昨年がウェットランドを舞台に、市民や各団体との共動で事業を進めてきましたが、今年は河川、環境のみならず、教育や文化、さらに農政まで含めた多くの部署の連携により、「大場川」を舞台とした親水事業を予定しております。また、昨年から全学校で展開している「なまずの総合学習」「なまず料理の学校給食」もさらに充実展開を図り、こうした「歴史文化」による吉川の再発見、郷土愛の育成を進める中で「まちの価値」を高めてまいります。演劇

 

 もう1つは「芸術文化」であります。これまでの市民意識調査などでも「吉川市の芸術文化の低さ」が課題として挙がっていましたが、ここまでに中央公民館やおあしすの整備・改修などによる施設面の整備と同時に、既存の文化団体等からのご要望へのきめ細かい対応など個々への支援を進め、さらに、新規事業として「文藝よしかわ刊行」「生音コンサート開催」「演劇ワークショップ開催」を展開してまいりました。

 「文藝よしかわ」においては、前回が「吉川市の景色」、今回は「家族」をテーマに、幅広い地域、世代から300を超える応募作品があり、小説は佐川光晴氏、短歌・俳句・川柳は田中章義氏、挿絵は葉祥明氏と、それぞれの分野の第一人者の方々に選考していただいた作品はどれも素晴らしく、映像化された作品はレセプション会場で皆さんの涙を誘っておりました。

 「生音コンサート」においては、マリンバ奏者の塚越慎子氏をお招きし、側面反射板を新たに設置した中央公民館舞台での演奏はもとより、旭、三輪野江、中曽根小学校においても子供達への音楽授業も行っていただき、「本物の音」に子供も大人も含めた多くの市民が惹きつけられておりました。

 「演劇ワークショップ」においては、「埼玉県」そして「彩の国さいたま芸術劇場」の特別なご協力のもと、故蜷川幸雄先生の後を継ぐ素晴らしい講師陣をお迎えし、若者から高齢者までの市民が参加する「演劇ワークショップ」をこれまで2年間にわたり開催してまいりました。そして昨年夏の舞台公演「Y市のフシギな住人たち」では、厳しい稽古を重ねてきた様々な世代の市民が満員の観客の皆さんと共に素晴らしい舞台を創り上げ、雑誌や新聞にも取り上げられ、高い評価をいただきました。

 そうした中、この5月には市民交流センターおあしすにて、「彩の国さいたま芸術劇場」との共催で、子供が楽しめる舞台「めにみえない みみにしたい」を県内の自治体として初めて公演することとなっております。

 平成30年度においても、これらの事業を吉川市の芸術文化振興の旗手事業として継続推進すると同時に、「高齢者の健康長寿」「子供達の表現教育」「多世代交流」「地域の絆づくり」など他の部署との連携を図る中で、様々な市の課題を解決するための総合的な政策として展開し、芸術文化の振興のみならず、まちの価値を高める「芸術文化事業」として推進してまいります。

 

 最後の1つは、「農・商・工を一体とした産業振興」であります。5人のうち3人が市外に勤めに行くというベッドタウンとして成長してきた吉川市において、今後の市のさらなる発展には地元産業の活性化が必要不可欠であり、生産面からも、税収入の面からも、吉川市のポテンシャルをもっと活かしてゆかなければならないと考えております。また、動き出した「吉川美南駅東口周辺地区の開発」、これから取り組む「東埼玉テクノポリスの拡張」「三輪野江地区の開発」を考えたとき、農業を含めた産業ビジョンの確立、国や県等との連携強化は非常に重要となってまいります。そうした状況を踏まえ、市長就任以来、これまでに多くの農業現場、企業現場へ訪問させていただき、「農・商・工」の現状を学ばせていただくとともに、様々な機会において、行政としてどのような政策を展開すべきか、現場の方々と意見交換を行ってまいりました。

 農業 商業 工業

 そうした中、「農・商・工を一体とした産業振興」、「国・県・民間とさらに深い協議が可能となる組織改編」を両輪とした産業振興という方向性を打ち出し、検討を進めると同時に、職員と共に私も直接国に働きかけを行い、平成28年度は3,700万円の地方創生加速化交付金が決定し、市内中小企業の調査を行ったうえで、「企業ガイドブックの作成」「ものづくりアワードの創設」「産業フェアの開催」などの中小企業支援事業や、特産品としての「なまず料理」「なまず製品」の新製品開発事業、「なまずサミットの開催」などを展開してまいりました。

 また、海外進出支援として埼玉県や民間との共動によりシドニー・ベトナムでの販路拡大や市場調査を展開し、また吉川産米のブランド化や吉川ねぎの消費拡大、婚活事業や新米販促イベントにおける若手農業者との連携といった取組みも生産者等と共動して行ってまいりました。

 さらに、観光事業においては、観光協会に「総務部会」「なまず部会」「さくら部会」を設置し、桜まつり、南砺市ツアー、新規事業としてフォトコンテスト等を実施するとともに、様々なイベントに参加し吉川市のPRに努めてまいりました。

 こうした事業を展開しながら、「農・商・工」の各種団体の代表者により構成した「検討委員会」により検討を重ね、また市内の商工業団体等からもご意見を伺い、「経営者、勤労者、市民、行政の連携による、吉川市の幸福実感の向上」を目的とする、他市には見られない吉川市独自の「産業振興基本条例案」を策定し、今議会に上程させていただいております。

 議会の議決をいただけた後には、この条例に基づき、「チャレンジする企業への支援」や「雇用就労の支援による人材確保」「職住近接の推進」「世界に向けた販路整備の検討」「産業を通した教育支援」「高齢者や障害者の雇用支援に向けたなまず産業の検討」などを進めてゆく予定ですが、平成30年度においては、特色ある商品を地域ブランドとして展開を図るため、市制施行20周年のキャッチフレーズであった「澄みまち 育まち 大好き吉川」の「大好き吉川」から命名した「大吉ブランド」認証制度や、新製品開発、海外取引を推進する企業への支援制度を設けるとともに、異業種交流・市内企業交流という新たな展開が見えた「産業フェア」や企業の雇用促進・市内求職者の就労を支援する「合同就職面接会」などの継続開催、また、農業法人化やGAP・HACCPの認証取得など経営意欲のある農業者への支援の推進、農福連携の実現に向けた支援、新たな担い手の確保対策として「農業PRブックレット」の若手農業者との共動制作、新たな地区におけるほ場整備の事業化に向けた支援などを展開してまいります。

 また、そうした事業展開による産業の活性化と、さらに観光協会と連携して行う「7月2日・なまずの日関連事業」や「さくらを活用した様々な事業」「八坂祭り」「南砺市ツアー」などをより連動させ、積極的な「シティプロモーション」の推進も図ってまいります。

 

重点テーマ「Ⅳ まちの住みよさを高める」

 4つ目は「まちの住みよさを高める」であります。

 

 当市の人口は、昨年7月に72,000人を超え、新たに吉川美南駅東口周辺地区の土地区画整理事業や中学校建設にも着手するなど、先人達の先見性や努力、また議員の皆さまの長きにわたるご尽力により、全国的には数少ない人口が増加している活気あるまちとなっております。

 そうした中、このテーマにおいては、まず、市民意識調査などにおいても課題として挙がっている「公園の整備」を「公園再生プロジェクト」「市民農園の再整備」「総合運動公園の整備」等により進めてまいります。公園

 「公園再生プロジェクト」においては、関公園の再生に際して「筑波大学」、「一般財団法人ワンアース」と連携が図れることとなった故に若干時間がかかっておりますが、アスレチックを利用した子供の教育現場と成り得るよう、また、2008年に宇宙を旅した桜の種から育った「宇宙桜」を公園のシンボルツリーとして植樹し、関公園のコンセプトである「桜の公園」として、より利用していただけるよう、再生を図ってまいります。また、他の公園についても、並行して小規模の改修を検討し、市民の皆さんに市内の公園により親しみを感じていただけるよう事業を展開してまいります。

 「市民農園」は、開設以来、市民の余暇活動や高齢者の生きがいの場、児童生徒の体験学習など、多様な目的で多くの市民に親しまれてきましたが、一昨年より、「ほたる観賞会」を地元の皆さんの協力のもと開催し、さらに広域の市民の方々が足を運んでくださるようになり、それを契機に設立された「吉川ほたるの会」は市民力、地域力のアップを目的とする「みらいステップアップ助成金」に応募していただき、採択となりました。また、先日開催した「市長キャラバン~市民農園再整備編」においては、農園利用者をはじめ管理組合、ほたるの会、グランドゴルフの会、農業関係者、一般市民の参加の中、今後の再整備における方向性について多くのご意見をいただきました。そうした中、平成30年度においては、ホタルの自生に向けた飼育施設を「吉川ほたるの会」と市との共動で整備するとともに、農業及び地域の拠点として更なる魅力向上を図るため、再整備に向けた調査検討を行ってまいります。

 「総合運動公園整備」においては、どのように検討すべきかを整理するところからはじめ、一歩目を踏み出したいと考えております。

 

 次に、「まちの住みよさを高める」ための「都市整備」においては、先程述べた、「吉川美南駅東口周辺地区土地区画整理事業」を計画的に推進するとともに、「吉川中央土地区画整理事業」においても、平成32年度の換地処分に向けて事業を促進し、町名検討委員会において町名案の検討なども進めてまいります。

 また、「三輪野江地区」においては、今後の産業振興を図る上でも非常に重要な地区であると認識しており、これまでも地域の皆さまと意見交換などを行いながら、土地利用の方向性を示してまいりました。今後は三郷流山線の整備や三郷スマートインターチェンジの拡大化の進捗により、この地区の未来への可能性はますます高まってくるものと考えており、隣接する三郷市との連携を図るとともに、農・商・工の一体的な産業振興を理念として、計画的な土地利用の推進に努めてまいります。

 「越谷吉川線」においては、いちょう通り交差点から平沼川藤線交差点までの1.6キロメートル区間が、4月3日に片側2車線の4車線で開通いたします。県の事業区間では、橋脚工事や地盤改良工事が順調に進められておりますので、引き続き計画どおり事業が進捗するよう県と連携を図り、当市の事業である大場川の東から加藤平沼線までの区間についても、引き続き地盤改良工事など、計画的に整備を進め、早期の開通を目指してまいります。

 さらに、昨年12月より試行的に実施しております「タクシーチケットによる高齢者の移動手段の確保策」においては、アンケート調査や事業者との意見交換を行いながら、その制度の検証を行い、同時に、バス路線網の更なる充実を図る中で、「公共交通網の整備」によってまちの住みよさを高めてまいります。

 

 次に、「第5次総合振興計画・後期基本計画」の重要テーマ以外の主要施策を説明させていただきます。

 

まちづくりの目標「ふれあい・交流・協働のまちづくり- 市民交流部門」

 まず「市民交流部門」においては、先程述べたように、「市民の幸福実感の向上」を目指し、様々な施策を市民と行政の共動により進めるために、これまで「みらいステップアップ助成金」「市民シンクタンク」事業等を展開してまいりました。そうした中、「みらいステップアップ助成金」事業においては、武蔵大学粉川教授等のご協力をいただき、特に吉川市ではまだまだ市民力、民間力の弱い分野である「不登校問題」「発達障害問題」「農福連携」などの市民活動が採択され、その一歩目が踏み出されました。

 また「市民シンクタンク」事業においては、他市とは異なり、テーマを行政が定めず、個人でも自由に政策提言できることから、これまで多くの提言をいただいております。そうした中で、「がん検診受診率向上のための広報特集」「ひとり親の子供達への直接支援」「市内在住のベトナム人との交流イベント」「女性仕事講座とワークショップ」など、未来に必要な分野への提言が採用され、市政運営に大きな力を与えてくださっております。交流

 今後は「みらいステップアップ助成金」「市民シンクタンク」事業を継続してゆきながらも、そうした事業から派生・発展した市民独自の事業、例えば「市主催では無く、自治会主催のイベントにおける外国人市民との草の根交流」など、市民力、地域力がアップするような、市民の生活に根付いた事業、市民の手による事業への支援も展開してまいります。

 「国際交流事業」においては、地域の多文化共生をさらに育むとともに、友好提携市レイクオスエゴ市の他、ベトナム、台湾等アジアとの国際交流の輪を広げてまいります。

 

 

まちづくりの目標「元気・健やか・幸せのまちづくり- 健康福祉部門」

 つづいて「健康福祉部門」においては、「高齢者福祉」の根幹となる「第7期吉川市高齢者福祉計画・介護保険事業計画」の策定検討の推進協議会の第一回目から私も参加し、その前段に行った高齢者へのアンケート、インタビュー、訪問などを資料とし、現実的な意見交換を委員の皆さんと行いました。そうした中、「高齢者が幸福を実感し、住み慣れた地域で生きがいを持って暮らし続けられる」ことを理念に、引き続き地域包括ケアシステムの構築を進めると同時に、「なまず産業化」における高齢者の就労、また「芸術文化」を高齢者の介護予防にも活用するなど、吉川市独自の事業展開を取り入れた計画を堀田教授をはじめとする委員の皆さんにご協議いただいており、今後はその計画の実現に向け、取り組みを進めてまいります。

高齢者福祉

 また、人生をより豊かなものとしていただけるよう、高齢者への訪問、アンケート、インタビューをまとめ、いきいきと地域で活躍されている高齢者の暮らし方などを紹介する「生活スタイルブック」も作成してまいります。さらに、在宅医療と介護サービスの切れ目ない提供を支援する拠点として、「在宅医療サポートセンター」を設置してまいります。

 

 「障害者福祉」においては、これまでに保護者をはじめとする関係者の皆さんと多くの意見交換を重ねる中で、「専門相談員の配置」「市役所での就労体験」「屋内スポーツ大会の開催」「ヘルプカードの発行」など、新たな事業を展開してまいりました。平成30年度はそうした事業の継続と同時に、関係者の皆さまと立ち上げた、「就労」と「住まい」をテーマとした検討会議により、さらなる支援の充実を図ってまいります。また、来月策定予定の「第4次障がい者計画」に沿った施策の展開を基本に、障害者優先調達法の推進や災害時などのストーマ装具の保管に不安を抱えるオストメイトの方々に対して、市役所内で保管するサービスなどを行ってまいります。

 また、「子供達の発達への支援」においては、これまで、保育関係者等との意見交換を経て、保育所への巡回相談支援の回数の増加や、研修会の開催などに取り組んでまいりました。平成30年度においては、「こども発達センター」を保健センター2階へ移転し、児童発達支援事業など子供達の療育の拠点として事業を進めてまいります。

 

 次に、「健康づくり」については、自主的な健康づくりへの取組みとして、引き続き「健康・体力づくりポイント制度」を実施してまいります。また、平成27年度から3か年に渡り実施し、大変好評であった「毎日1万歩運動」。私も参加者の皆さんと「御岳山」登山をご一緒しましたが、その発展的な取組みとして、新たに「埼玉県コバトンマイレージ」への参加やリーダー養成などにより、ウォーキングによる健康増進を図ってまいります。また、健康増進課、長寿支援課、スポーツ推進課の連携による「スポーツによる健康・体力づくり」も展開してまいります。

 

 次に、「健康保険・年金による社会保障」については、国民健康保険事業が持続可能なものとなるよう、健全で安定的な財政運営に努めてまいります。

 

まちづくりの目標「うるおい・安心・快適なまちづくり - 生活環境部門」

 次に、「生活環境部門」においては、下水道事業の健全な経営を推進するため、平成30年度の地方公営企業法の適用に向けて準備を進めてまいりましたが、固定資産の整理に時間を要したことから、適用時期を平成31年度とし、着実に準備を進めてまいります。

 

 上水道事業においては、安定的な運営の維持のため、新たに水道事業のマスタープランとなる「水道ビジョン」の策定に着手すると同時に、より多くの市民に理解を深めていただけるように、水道事業や水環境の啓発事業を展開するとともに、水道水の安定供給を図ってまいります。また、計画的な石綿管の布設替えや水道施設の維持改修を進めてまいります。

環境 

 水素エネルギー等、再生可能エネルギーの導入促進については、民間企業の取組みを含め市の施策の方向性を検討してまいります。

 

 次に、「安全・安心」については、悲惨な交通事故を無くすため「交通安全母の会」、「交通安全協会吉川支部」や警察などの関係団体と協力、連携し「自転車の安全利用の促進」「高齢者の事故防止」を重点課題として取り組みを進めてまいります。

 

まちづくりの目標「まちづくりの推進のために - 行政運営」

 最後に「まちづくりの推進」についてでございますが、まず、「広聴・広報」については、まちづくりの理念を共有し、共動での市政運営を目指すため、多くの市民の皆さまと市の重要政策について意見交換を行う「市長キャラバン」をはじめ、自治会や各種団体などと課題を共有し、共動による解決を目指す「どこでも市長」、さらに、将来の吉川市を担う子供達の思いやアイディアを聴く「市長とランチミーティング」を引き続き実施してゆくとともに、市政情報をタイムリーに市民の皆さまにお伝えするため、「市政動画の配信」と昨年10月から市民の協力のもと開始した「FMこしがや」でのラジオコーナー「金のなまず」をさらに充実させ、また新たなSNSの活用など、多様な手段による効果的な情報発信の強化を図ってまいります。加えて、「広報よしかわ」の紙面もより多くの方々に手にしていただけるよう常に工夫をしてまいります。

 

 「財政運営」については、引き続き現年度課税分の徴収に重点を置き、収納率の向上を目指してまいります。また、給食費や保育料などの税外債権についても、滞納額の縮減に努めてまいります。

  

 次に、「マネジメント」については、先程述べた「危機管理課の設置」をはじめ、「健康長寿部、こども福祉部の設置」、「スポーツ推進課の市長部局への移管」など、重点課題に対して、効果的・効率的、またチャレンジとスピード感をもって施策展開が出来るよう組織体制の見直しを進めてきました。また同時に、人事交流も積極的に展開し、職員の資質向上を図りながら、国・県・関係団体との連携も強化してまいりました。平成30年度においては、今後の重点課題となる産業振興、芸術文化施策においても、組織体制や人事交流の強化を図ってまいります。行政運営

 「職員」においては、「幸福実感の向上」「市の価値を高める」「共にまちをつくる」という市政運営の基本理念をしっかりと把握し、「志」を持ったうえで、事業に対して「これまでの枠を超える、あるいは原点に戻るということも含めたチャレンジ」、「事業終了までではなく、その後の報告や周知、公開、さらに改変まで含めたスピード感」、「事業の精査にとどまらず、しきたりや慣習の見直しを含めたイノベーションとしての取捨選択」の3つの姿勢を求めてきました。また、事業を展開する上で必要な能力として、「相手の考え、思いを的確に掴む」「こちらの考えをしっかりと伝える」「結論を導き出し、まとめる」という3つの力を備えることも求めてきました。これらはまさに「吉川市教育大綱」で示すところの「志」、そして「非認知能力」であり、私達市の職員がまずそうしたものを背中で子供達をはじめ市民の皆さまに示してゆかなければならないと強く感じております。

 そうした中、これまで「職員研修」にも力をいれてまいりました。「文書事務・窓口対応・行政手続・情報セキュリティ・政策形成」など業務上のスキル向上の研修はもとより、民間企業での接遇研修、より現場・現状を知るために私との視察同行、ブラインドサッカーによる組織力向上、東日本大震災による原発事故により全村避難を余儀なくされた飯館村菅野村長による講演、ファシリテーション能力向上のための研修、市民や職員の命を守るため、窓口での緊急時危機管理としてのサスマタ講習など、さらなる資質向上を目指し、数多く様々な研修を行ってまいりました。

 平成30年度においても、志を持って事業展開をされている民間企業のトップや危機管理における第一人者等をお招きしての講演、様々な能力向上のための実習など、多くの研修を行い、より充実した市政運営を可能にしてまいります。

 また、職員採用においても、社会人枠、スポーツ枠を設置し、多種多彩な人材確保に努めてきましたが、それぞれの現場において力を発揮してくれており、市政運営の大きな力となっております。今後も幅広い視野を持ち、将来を見据えた人材確保を進めてまいります。

 

庁舎 最後に「庁舎」についてですが、いよいよ今議会が現庁舎での最後の議会となります。また、業務は5月2日をもって終了となり、これまで、市民生活を支える拠点として、また先人・先輩方が市政運営に力を尽くしてくださった場所として、50年の長きに渡り輝いた現庁舎ともお別れの日が近づいてまいりました。庁舎跡地は売却しないことを先日正式に決定し、今後は「福祉の拠点」などを含めて跡地利用の検討に入ってまいりますが、これまでの日々を過ごした庁舎への感謝の意を、「庁舎お別れ行事」を開催することによって表したいと思っております。ぜひ、多くの市民の皆さま、そして議員の皆さまにご参加いただければと思っております。

 そして、平成28年度より建設を進めてまいりました新庁舎については、3月20日に完成の運びとなり、4月7日に関係者の皆さまにご臨席いただく竣工式を開催するとともに、市民の皆さまにも新庁舎をご覧いただく見学会を開催してまいります。また、新庁舎では、「安全で快適なまちづくりの拠点として、市民と共に歩む開かれた庁舎」の基本理念のもと、会議室の貸出しを実施してまいります。

 業務開始の5月7日からは新庁舎を新たなまちづくりの拠点として、市民の皆さま、議員の皆さま、そして職員と共に、「価値ある未来」を築いてまいりたいと考えております。

 

 

 以上が平成30年度の市政運営方針と主要施策となります。

 

結びに

 先月、1月5日、今年も「市長新春講話」として、いま述べさせていただいた運営方針、また重点課題を職員に話しました。業務後に自由参加として開催しているのですが、幹部職員の参加はもちろんのこと、昨年よりも多くの職員、特に若手の職員の参加が増え、熱心に耳を傾け、メモを取る姿がありました。

  

 そこで「昨年、平成29年は2つの特徴があった1年だった」と振り返りました。1つは、「理念や計画を策定した1年であった」ということです。その1年前、平成28年に「市制施行20周年」という記念すべきひとつの区切りを迎えた吉川市において、昨年、平成29年はまさに新たなスタートを切るべく、様々な分野において新たな理念や計画を打ち出した1年でした。それは「第5次総合振興計画の後期基本計画」や「教育大綱」、「第3次地域福祉計画」「第3次男女共同参画計画後期基本計画」であったり、また策定を進めてきた「第7期高齢者福祉計画・介護保険事業計画」「産業振興条例」「第4次障がい者計画」であり、いずれも吉川市の課題解決に向けて重要なものです。

 もう1つの特徴は「しっかりと一輪目の花が咲いた1年であった」ということです。平成29年度予算に私は「水と光の予算」と命名しましたが、まさに水と光を得て、それぞれの事業に一輪目の花が咲きました。それは、「減災プロジェクト」「なまずサミット」「産業フェア」「ICT教育」「放課後こども教室」「文藝よしかわ」「演劇ワークショップ」「ベトナムDAY」「みらいステップアップ助成金」などの大きな事業から、障害者支援としての「専門員の配置」「庁内就労体験」「屋内スポーツ大会」、また「中央公民館への側面反射板設置」など市民の皆さまからの小さな声、長きにわたるご要望に耳を澄ました事業にまで至ります。

 

 このような、「理念や計画を策定した1年であった」「しっかりと一輪目の花が咲いた1年であった」という昨年の特徴を踏まえ、平成30年度の市政運営においては、2回目となる事業はさらに大きな花を咲かせられるように、花が実を付けた事業は行政の手を離れ、市民の中でも新たな花を咲かせていただけるように、まだ咲いたばかりの花はしっかりと根付くように、取り組んでまいりたいと思っております。

 事業で咲く「花」とは、市民の皆さまの「安全・安心」「喜び」「絆」「誇り」「志」「郷土愛」などであり、まさに「幸福実感」に他なりません。今後も市政運営のリーダーとして、「市民の幸福実感を追及する」こと、「市民との共動によるまちづくりを推進する」ことを柱に、市民の皆さまの心に多くの花が咲くような「価値ある未来」をこの吉川に創り上げられるよう全力で取り組んでまいりますので、より一層のご理解、ご支援を賜りますようお願い申し上げまして、平成30年度に向けた施政方針とさせていただきます。

 

 

平成30年2月23日

吉川市長 中原恵人