相談事例

美容・健康商品などで「好転反応(東洋医学用語、治療の過程で一時的に起こる激しい身体反応)」と言われても、健康被害が出たら利用を一旦中止しましょう!

 健康食品、化粧品、健康器具、美容エステ等の、美容・健康等に関する機能性をうたった商品・サービス等(以下、「美容・健康商品等」とする)を利用したときに、場合によって、湿疹・かゆみといった皮膚障害、下痢・胃痛のような消化器障害、だるさや頭痛等の健康被害が発生することがあります。こうした症状が現れた際に、美容・健康商品等の利用を継続すると症状が大幅に悪化するおそれがあります。
 また、美容・健康商品等の販売・役務提供を行う事業者が「症状が発生するのは好転反応」、「今は毒素が抜けているところ」等と説明して、症状発生後も継続利用を勧めているケースがあります。
 このような健康被害とその対処に関する相談が事故情報データバンク(※参照)に339件寄せられており、そのうち消費者が実際に利用を継続して症状が持続・悪化したという消費者事故等の情報が、100件を占めます。
 事業者等から継続利用を勧められても、安易に従うのは危険ですので、充分に注意してください。
 

※「事故情報データバンク」とは?
 消費者庁が国民生活センターと連携し、関係機関から「事故情報」および「危険情報」を広く収集し、事故防止に役立てるためのデータ収集・提供システムです(平成22年4月に運用開始)。

消費者事故などの内訳

商品等の購入経路を見ると、知人等から購入、無料体験会等の後に購入、美容エステサービスを受けた際に購入等の例が見られます。

  • 化粧品(医薬部外品を含む) 76件

  主な症状 … 発疹、腫れ、炎症 等

  • 健康食品 120件

  主な症状 … 下痢・吐き気などの消化器障害、発疹などの皮膚障害 等

  • 健康器具(マッサージ器、美顔器、布団等) 66件

  主な症状 … 発疹、頭痛、めまい、不眠 等

  • エステティックサービス(痩身エステ、化粧品等を利用した美容エステ) 47件

  主な症状 … 発疹、あざ、倦怠感 等

  • その他(整体、カイロプラクティック、アロマオイル等) 30件

  主な症状 … 発疹、あざ、倦怠感、胸やけ、吐き気 等

事例1

 化粧品を購入し使用していたら、ニキビが出たりかゆみや痛みも出てきた。販売員に症状を訴えたが、「大丈夫、良い化粧品だからニキビが出る。今はデトックス効果で悪いものが出てる」などと言われ、信用して使い続けた。しかし症状が改善されず、医師の診察を受けたら化粧品負けが原因と言われ、薬を処方された。
(事故発生年月:平成25年11月、20歳代女性)

事例2

 CMでアトピーでも使用できる、アレルギー学会でも承認されているという内容を見て化粧品を使用したところ、肌がボロボロ剥がれてきたので業者に相談すると、好転反応と言われたためそのまま使用を継続した。何か月経っても症状が治まらず毛穴が開いた状態になった。さすがにおかしいと思い皮膚科を受診すると、かぶれによる発疹と言われた。
(事故発生年月:平成26年4月、50歳代女性)

事例3

 電話で勧誘があった化粧品店に行き、高価な化粧品を買ったが、しばらく使うと発疹が出た。店舗に電話すると、「最初は悪いものが出ているので、そういうこともある」と言われた。その言葉を信用してさらに使い続けたところ発疹が悪化した。使用をやめると一週間でだいぶ治まってきた。
(事故発生年月:平成26年6月、50歳代女性)

事例4

 ネットワークビジネスを通じて購入したダイエットのための健康食品を飲んだら、おう吐とめまいを感じたので、購入した会員に相談すると、「3~4か月間飲み続けると結果が出る。好転反応だ」と言われた。その後も飲み続けたら、むくみ始め寝込んでしまった。
(事故発生年月:26年6月、50代女性)

事例5 

 知人に勧められた健康食品を飲んでいたが、体に発疹ができた。知人に伝えると、「身体から悪いものが出ているので、そのまま飲み続けるように」と指示された。しかし治るどころか湿疹は顔まで広がり全身に及んだ。病院で診察を受けたところ、原因は健康食品によるアレルギーと言われ、飲むのを止めたら治った。
(事故発生年月:平成26年7月、50歳代女性)

事例6

 以前から続いている耳鳴りが治るのではとの思いから、電位治療器の無料体験に通い、その後購入した。使用すると指先に痛みを感じ、担当者に症状を訴えると、「好転反応だから使用し続けて」と言われた。その後、一週間使用し、症状は左指先から体中へ広がり使用を止めた。体調不良に困っている。
(事故発生年月:平成24年4月、70歳代男性) 

アドバイス

  1. 新しく美容・健康商品等を利用するときは、体調変化に注意し、不快な症状が発生したら健康被害を疑いましょう。
    また、健康被害が発生した場合は利用を一旦中止して、医師に相談しましょう。
  2. 健康被害が出ているときは、事業者等の「好転反応」、「毒素が出ている」等の説明をうのみにしないでください。症状が出ているにもかかわらず、事業者等が利用を継続させるためのセールストークである場合もあります。
  3. おかしいな、と思ったときは、早めに医師や吉川市消費生活センターまでご相談ください。

 

参考情報 

吉川市消費生活センターにご相談ください!

国民生活センター「見守り新鮮情報 一覧」はこちら(外部リンク)

国民生活センター「子どもサポート情報 一覧」はこちら(外部リンク)

県消費生活支援センターはこちら(外部リンク)