重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは

主にSFTSウイルスを保有しているマダニに咬まれることにより感染するダニ媒介感染症です。

2011年に中国において新しい感染症として流行していることが報告された病気です。2013年1月、SFTSの患者(2012年秋に死亡)が国内で初めて確認されて以降、毎年60名前後の患者が報告されています。

潜伏期間は6日から14日と言われています。主な初期症状は、発熱、全身倦怠感、消化器症状で、重症化し、死亡することもあります。

 

予防のためには

マダニに咬まれないように気をつけることが重要です。特にマダニの活動が盛んな春から秋にかけては、マダニに咬まれる危険性が高まります。草むらや藪など、マダニが多く生息する場所に入る場合には、次の点を参考にして下さい。

  1. 長袖・長ズボン(シャツの裾はズボンの中に、ズボンの裾は靴下や長靴の中に入れる、または登山用スパッツを着用する)、足を完全に覆う靴(サンダル等は避ける)、帽子、手袋を着用し、首にタオルを巻く等、肌の露出を少なくすることが大事です。
  2. 服は、明るい物がお薦めです(マダニを目視で確認しやすいため)。
  3. DEET(ディート)という成分を含む虫除け剤の中には服の上から用いるタイプがあり、補助的な効果があると言われています。
  4. 屋外活動後は入浴し、マダニに刺されていないか確認してください。特に、首、耳、わきの下、足の付け根、手首、膝の裏などがポイントです(咬まれたことに気が付かない場合も多いと言われています)。
  5. マダニに吸血された場合には、皮膚科などを受診してマダニを除去してもらって下さい。

 

マダニに咬まれたら

マダニ類の多くは、ヒトや動物に取り付くと、皮膚にしっかり口器を突き刺し、長時間(数日から、長いものは10日以上)吸血しますが、咬まれたことに気が付かない場合も多いと言われています。吸血中のマダニに気が付いた際、無理に引き抜こうとするとマダニの一部が皮膚内に残って化膿したり、マダニの体液を逆流させてしまったりする恐れがあります。

   自分で取ろうとせず、医療機関(皮膚科など)で処置(マダニの除去、洗浄など)をしてもらってください。

また、マダニに咬まれた後、数週間程度は体調の変化に注意をし、発熱等の症状が認められた場合は医療機関で診察を受けて下さい。

 

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