師走を迎え、令和5年も残すところ1か月を切りました。
11月には夏日を記録する日もありましたが、
12月に入り本格的な冬の到来を感じさせる日が多くなってきました。

人権週間

12月4日から10日は人権週間です。
21世紀は人権の世紀と言われています。
20世紀には二つの大きな世界大戦がありました。
多くの尊い命が奪われ、古来より受け継がれ文化や貴重な建造物が破壊されるなど、
悲劇が繰り返された歴史があります。
それらの反省から、世界平和と人権尊重を求める動きが高まり、
第二次世界大戦後の昭和23年、国際連合で世界の人々の基本的人権を守るために
「世界人権宣言」採択され、12月10日を「世界人権デー」と定められました。
日本では昭和24年からこの期間を『人権週間』とし、
人権を尊重する意識を高揚させるための活動や
人権問題への取り組みが各地で行われています。
吉川市でも人権啓発パネル展が開催されています。

人権問題とは

では、私たちの周りにはどのような人権問題があるのでしょうか。
法務省や自治体のホームページを検索すると、
次のような人権課題が挙げられています。 

  • 女性に関する人権問題
  • 子供の人権問題(児童虐待)
  • 高齢者の人権問題
  • 障がい者の人権問題
  • 部落差別(同和問題)
  • 外国人の人権問題
  • インターネットによる人権侵害
  • 北朝鮮による拉致問題
  • ハラスメント
  • ストーカー行為
  • 性的指向・性自認(性同一性)に関する人権問題
  • HIV感染者・ハンセン病患者・新型コロナウィルス感染症等の人権問題

学校教育では、学習指導要領に基づき、
「自分の大切さとともに、他の人の大切さを認めること」を目標に人権教育を行っています。
多くの学校で、社会科や道徳の時間、特別活動や総合的な学習の時間などで、
年間を通して人権問題について考える機会を設けています。
特に、障がいのある人や高齢者、同和問題、拉致問題などを取り上げ差別や偏見について考えます。

そのような中、子供たちにとって最も身近な人権問題の一つが「いじめ問題」です。

いじめ問題

文科省が10月3日に公表した調査結果によると、
2022年度のいじめの認知件数は、小中高・特別支援学校で前年度比が10.8%増加し、
68万1948件となり過去最多ということです。
大変憂慮すべき事態です。
学校でも当然重く受け止め、生徒会等が中心となって、
いじめ撲滅運動を展開したり、いじめ根絶宣言を採択したりするなど、
様々な活動が人権週間に時を合わせて行われることがあります。

いじめは、明らかに人権を侵害する行為で決して許されることではありません。

 “「誰か」のことじゃない。”

人権週間のキャッチコピーです。
私たち全員が決して誰かのこと(=他人事)と考えずに、
いじめ問題、人権問題に取り組むことが大切です。