田園住居地域について勉強しよう。

カエル博士となまりん劇場(第17回)

カエル博士なまりん

 

 

カエル博士:なまりん、おはよう。

なまりん:博士、おはようございます。なんだか久しぶりですね。

カエル博士:そうですね。今までに勉強してきたことは、忘れていませんか?

なまりん:大丈夫です。復習はバッチリしていましたもん。

カエル博士:えらいですね。さて、今回は平成30年4月1日から新しく導入された、「田園住居地域」について、勉強していきましょう。さっそく復習になりますが、なまりんは用途地域について覚えていますか?

なまりん:あ、分かります!住居系、商業系、工業系などの用途が混ざらないように、市街化区域の土地利用を特色ごとに定めているんですよね。

カエル博士:よく復習していますね。

なまりん:えへへ

 

なまりん 

 

カエル博士:この用途地域に、平成30年4月1日から「田園住居地域」が新しく加わり、12種類から13種類に増えたわけです。ちなみに、用途地域の変更は、平成4年に8種類から12種類に変更されて以来、実に25年ぶりになります。

なまりん:25年ぶりですか!?そんなに前なんですね。25年前だと私はまだ生まれていないです・・・。博士、「田園住居地域」はどんな用途地域なんですか?

カエル博士:はい。「田園住居地域」は、「農業の利便の増進を図りつつ、これと調和した低層住居に係る良好な住居の環境を保護」するために定められるものになります。つまり、住居系地域でありながら、農業系利用も可能な、低層住宅と農業系の調和のとれたまちを目指すためのものになります。

なまりん:なるほど。博士、「田園住居地域」には、具体的に何が建てられるんですか?

 

 

なまりん

 

 

カエル博士:良い質問ですね。「田園住居地域」に指定された地域には、第一種低層住居専用地域に建築できるものに加え、農業用施設や飲食店等の店舗も建てることができます。

なまりん:うーんと…?

カエル博士:一つ一つ勉強していきましょう。まず、第一種低層住居専用地域に建てられるものですが、なまりん、分かりますか?

なまりん:住宅と…学校?

カエル博士:そうですね。高さ10メートル以下の戸建・マンションなどの住宅、小学校・中学校・高等学校などの学校や幼稚園も建てられますね。その他にも、図書館・診療所・老人ホームなどに加え、小規模なお店や事務所を兼ねた住宅を建てることが出来ます。

なまりん:ふむふむ。

カエル博士:「田園住居地域」では、今説明した建築物の他に、

  • 農産物の生産、集荷、処理又は貯蔵に関するもの(ビニールハウス、集荷施設、ライスセンターなど)
  • 農業の生産資源の貯蔵に供するもの(サイロ、種苗貯蔵施設、農機具収納施設など)
  • 地域で生産された農作物の販売を主たる目的とする店舗、その他、農業の利便性を増進するために必要な店舗(農産物直売所、農家レストラン、自家販売用の加工所など)

等も建てることができるようになります。

 

なまりん

 

 

なまりん:第一種住居専用地域よりも、建てられる種類がたくさんありますね。

カエル博士:そうですね。「田園住居地域」では、直売所を建て、農地で栽培したものをそこで売買したり、栽培した作物を材料にしたレストランの設営等も可能になるわけです。因みに、床面積は500平方メートル以内という制限があります。

なまりん:博士、博士。「田園住居地域」を指定したところはあるんですか?

カエル博士:今のところ、埼玉県内にはありませんね。

なまりん:へぇ、まだ指定はないんですね…。

カエル博士:そうですね。さて、今日はもう日が沈んできました。勉強はここまでにしましょう。

なまりん:わかりました。久しぶりの講座で頭を使ったので、なんだか甘いものが食べたくなってきました。帰りになにか買って帰ろうかな。

カエル博士:まだまだ日が沈むのは早いです。暗くなる前に、気を付けて帰って下さいね。

なまりん:はい!ありがとうございました。

 

 

カエル博士 なまりん